今日、午後から、シンポジューム「再発見!図書館inあいづ ~図書館さこらんしょ。」に参加した。先日、会津大学図書館へ行ったとき、司書の方からポスターを見せられ、良かったらと誘われた。平日でもあり参加者が少ないようなので、消極的ながら参加を希望した。
これは福島県内の大学図書館連絡協議会の企画事業で、今回は会津若松市内にある3図書館(会津若松市立図書館、会津大学付属図書館、同大短期大学付属図書館)の魅力や連携の可能性を探るパネルディスカッションだった。
参加者は各大学の関係者の他、一般の参加者を含めて総勢30人くらいだった。
パネラーは、各図書館の館長3人で、それぞれに施設の概要。歴史や蔵書、さらに地域との活性化をはかるにはどうすれば良いかなどの意見が述べられた。
この中で、会津図書館は日本で最初に出来た市立図書館であることを知った。それにしても現在の図書館はかなり貧弱であり、図書館の使命から言ってももっとそれなりの環境の整備が欲しいと思っていた。
そもそも私は、大学図書館は閲覧室の静寂な環境が気に入って利用している。だからそんな市立図書館であって欲しいと思っていたが、幸いこの会議で、会津市立図書館が平成23年に竣工の計画で建て直されることを知った。
公立図書館と大学図書館とは、それぞれに目的や利用対象が違う面があるし、蔵書の中身は違って当然だ。例えば、会津大ではコンピュータ関連領域の専門書が多く文学書が少ないのは当然だ。利用者はそれぞれ必要性を感じて利用するわけなのだ。いずれにしても、それぞれの施設が地域住民にも最大限利用しやすい図書館であってほしい。
アンケートを求められ、いくつかの要望を書いた。会津大学には、もう少し人文科学や教養を高める蔵書が必要と思った。コンピュータの専門技術教育以前に、一個の心豊かな人材を育成することが第一である。あらたまって、大学図書館の意義の一つを考えさせられた。
パネルディスカッションの後、図書館内を見学した。各図書館の特色ある資料が展示されていた。
会津大では月周回衛星「かぐや」のデータ解析をしていて、それらの資料が展示され、学生が説明してくれた。
会津図書館については、会津風土記や日新館教育で使われた四書、錦絵・猪苗代湖図、会津千代松袖鑑、会津藩諸氏系譜など、所蔵の貴重な歴史的資料の現物を見せていだき、とても興味深かった。
ネット社会で、図書館の連携も変化した。今は一図書館だけでなく、図書館間の横断検索が計画されているようだ。関係者ではないが、活字離れも言われる今、図書館の1冊1冊の書籍が宝の持ち腐れにならないような有効な利用を考えなければならないと思った。