■秋はそぐそこに■
クソ暑い毎日が続き、ウンザリしつつも9月を迎えたが、ここに来てようやくマシになってきたようだ。ただし「夏のようだ。」と思っていたのは人間だけのことなのか、山々の木々は日照時間の減少を捉えて一歩前へ確実に進んでいる。

●里山の麓では稲刈りの真っ只中●
そして台風の通過時に久しぶりの雨が降った渓流部でも、秋への変化が始まっていた。
■久婦須川へ■
今は河川の水位情報が国土交通省「川の防災情報」(http://www.river.go.jp/)に代表されるサイトで簡単に見られる時代だから、水位の変化はすぐに判る。
渓流魚狙いは、一度水位が上がった後、その濁りが落ち着きつつも減水し、平水時よりもやや高い状態がベストとされているが、今回訪れた久婦須川では70cm台前半が自分なりの判断ではそれにあたると思う。台風9号による増水の後、当日は60cm台まで下がっていて、やや下がりすぎの感も無いではないが、それまでの間の渇水時よりはまだマシとの判断で釣行を決意したワケである。
■入渓地点■
久婦須川を訪れる際に、よく入る区間の入渓点へ到着し、準備をし、河原へと降りて行く。富山県下の河川では地元でオロロと呼ばれるメジロアブの大発生が、毎年お盆前後に起こる。それがあってか、夏場に、この川を訪れる人が減るせいで河原へと続く踏み跡が消えて降りるのに苦労する。
何とか降りたって投入を開始するが、すぐには答えが出てくれない。朝一番だというのに魚は餌をとるために動き回っているような感じはなく、川の中は、まだ盛夏を引きずっているかのようで、タフな雰囲気が漂っていた。
どうやら、解禁以来釣り続けられて魚の数が減り、生き残った者が条件の良い一等地に一匹ずつが居座っているような感じがした。そこで、「ここは…。」と思ったポイントで粘る作戦をとるようにした。
■一匹目■
何も反応がないまま、以前に尺イワナを獲った、幅の広い浅瀬から落ち込むポイントへと差し掛かった。

●瀬から落ちてくるエサを獲りやすい地形●
まず、周辺部から攻めてみるが無反応。徐々に本命スポットへと近付いてゆく。そして以前にイワナを掛けたのと全く同じところに仕掛を入れた途端に目印が引き込まれていった。
瀬の向こうはもう一段下がっており、そっちへ行かれると厄介だが、こちらの意思に反して相手はそちらへそちらへと走って行く。しかもこの時期のヤマメは最大限に成長しており、フルパワーでこちらに挑んでくる。
「弱気は禁物」と、竿を持つ手を引き絞り、やや強引にタメてやり取りを繰り返して何とか玉網に誘導した。確認すると婚姻色で秋色に色付いた雄のヤマメだ。

●一匹目は26cmの♂ヤマメ●
しかし、続くアタリはなく、予想通り「一箇所一匹の狙い撃ち」の展開だ。
■二匹目以降■
次のポイントからは、「そこに居るハズ」と信じて、じっくりと時間を掛けて攻めることを心掛けた。

●「如何にも」のポイント●

●じっくり攻めると答えは出る●

●ここも…●

●秋色の26cm●
■エサについて■
ここまで、持参したミミズとブドウ虫、そして現地採取のクロカワムシを使用したが、アタリがあるのはクロカワムシのみだった。しかし、採取しても小型の物がほとんどで、ハリに刺し辛い。そこで、クロカワムシのサイズに合わせてハリを小さくするという、逆の発想で対処した。

●クロカワムシのサイズは15mm以下の小型ばかりだった●
■この日の最大魚■
そろそろ堰堤が確認出来る位置になり、最終地点が迫ってきた。気になる大石絡みのポイントがあったのでそこを丹念に攻めてゆく。

●気になる大石裏ポイント●
セオリー通りに周りから攻め手ゆくが、ここでもやはり無反応だった。そして残るは、石裏直下の、このただ一箇所というポイントにやや重めの2Bのオモリを打った仕掛を入れてみる。
答えはすぐに出た。しかし、掛けた瞬間にいきなり先手をとられ、相手の疾走からやり取りが始まった。
竿のタメだけではついて行くそうにもない。そこで下流へ向かう動きに合わせてこちらもついて行く。相手の走る部分は淵のようになっていて水深があるものの、ボクの足元は膝上くらいであるから、比較的容易に移動できた。やがて淵尻部に到達すると、幾分相手の走りも弱まっていた。後は竿を引き絞って浮かせにかかる岳だ。そしてネットイン!。残念ながら尺には少し届かなかったが、この日の最大サイズのオスヤマメであった。

●この日最大の29cm!●
その後は堰堤の手前の区間に入ったが、20cmくらいのを一匹追加するに留まった。
ここまでの成績は、25~29cmの山女魚が六匹+20cmが一匹という成績だった。数は出なかったが、粒揃いの結果に一応の満足をしてこの区間から脱渓した。
■予想外の結末■
時間もまだ充分に残っていたものの、途中で日差しが照り込み、気温が上がって状況は最悪に近い。そこで、もう一箇所「お試しポイント」として竿を出し、良い結果が出なければ諦めようと、前回アタリが多かった下流部のポイントに入ってみることにした。

●淵に流れ込む流芯の周囲がポイント●
しかし、アノ手コノ手で何度攻めてもアタリはなく、「これで最期だ」と決め込んだラスト一投でようやく目印が引き込まれていった。しかし、何とこれがスレでかかってきたアユでビックリした。
釣りをしない人は判らないだろうから説明しておくが、成魚になったアユは川底の石に付着した藻類を食べるので、エサを使っていても口に針がかかることはない。釣ろうと思うのなら、友釣りという、縄張りに進入してきた他のアユを追い払う習性を利用して引っかけて釣る方法をとるのが普通だ。だから、この日ボクが釣った?アユは、たまたまハリが流れてきたところに居ただけで運悪く引っかかっただけというこになる。
運が良いのか悪いのか、何が何だか判らないラスト一投の結末に苦笑いをしながらの退渓になった。

●20cmチョイのアユ●
10月1日からの禁漁を控え、時間はあと僅かしか残っていないが、「あと一回行けるだろうか?」と思案し続ける日々である。「行くか、このまま終えるか?」いずれにせよ今シーズンは「尺上クラスをゲットする」という目標を達成しており、余裕を持って迎えられそうな幸せなシーズンの最終局面である。
クソ暑い毎日が続き、ウンザリしつつも9月を迎えたが、ここに来てようやくマシになってきたようだ。ただし「夏のようだ。」と思っていたのは人間だけのことなのか、山々の木々は日照時間の減少を捉えて一歩前へ確実に進んでいる。

●里山の麓では稲刈りの真っ只中●
そして台風の通過時に久しぶりの雨が降った渓流部でも、秋への変化が始まっていた。
■久婦須川へ■
今は河川の水位情報が国土交通省「川の防災情報」(http://www.river.go.jp/)に代表されるサイトで簡単に見られる時代だから、水位の変化はすぐに判る。
渓流魚狙いは、一度水位が上がった後、その濁りが落ち着きつつも減水し、平水時よりもやや高い状態がベストとされているが、今回訪れた久婦須川では70cm台前半が自分なりの判断ではそれにあたると思う。台風9号による増水の後、当日は60cm台まで下がっていて、やや下がりすぎの感も無いではないが、それまでの間の渇水時よりはまだマシとの判断で釣行を決意したワケである。
■入渓地点■
久婦須川を訪れる際に、よく入る区間の入渓点へ到着し、準備をし、河原へと降りて行く。富山県下の河川では地元でオロロと呼ばれるメジロアブの大発生が、毎年お盆前後に起こる。それがあってか、夏場に、この川を訪れる人が減るせいで河原へと続く踏み跡が消えて降りるのに苦労する。
何とか降りたって投入を開始するが、すぐには答えが出てくれない。朝一番だというのに魚は餌をとるために動き回っているような感じはなく、川の中は、まだ盛夏を引きずっているかのようで、タフな雰囲気が漂っていた。
どうやら、解禁以来釣り続けられて魚の数が減り、生き残った者が条件の良い一等地に一匹ずつが居座っているような感じがした。そこで、「ここは…。」と思ったポイントで粘る作戦をとるようにした。
■一匹目■
何も反応がないまま、以前に尺イワナを獲った、幅の広い浅瀬から落ち込むポイントへと差し掛かった。

●瀬から落ちてくるエサを獲りやすい地形●
まず、周辺部から攻めてみるが無反応。徐々に本命スポットへと近付いてゆく。そして以前にイワナを掛けたのと全く同じところに仕掛を入れた途端に目印が引き込まれていった。
瀬の向こうはもう一段下がっており、そっちへ行かれると厄介だが、こちらの意思に反して相手はそちらへそちらへと走って行く。しかもこの時期のヤマメは最大限に成長しており、フルパワーでこちらに挑んでくる。
「弱気は禁物」と、竿を持つ手を引き絞り、やや強引にタメてやり取りを繰り返して何とか玉網に誘導した。確認すると婚姻色で秋色に色付いた雄のヤマメだ。

●一匹目は26cmの♂ヤマメ●
しかし、続くアタリはなく、予想通り「一箇所一匹の狙い撃ち」の展開だ。
■二匹目以降■
次のポイントからは、「そこに居るハズ」と信じて、じっくりと時間を掛けて攻めることを心掛けた。

●「如何にも」のポイント●

●じっくり攻めると答えは出る●

●ここも…●

●秋色の26cm●
■エサについて■
ここまで、持参したミミズとブドウ虫、そして現地採取のクロカワムシを使用したが、アタリがあるのはクロカワムシのみだった。しかし、採取しても小型の物がほとんどで、ハリに刺し辛い。そこで、クロカワムシのサイズに合わせてハリを小さくするという、逆の発想で対処した。

●クロカワムシのサイズは15mm以下の小型ばかりだった●
■この日の最大魚■
そろそろ堰堤が確認出来る位置になり、最終地点が迫ってきた。気になる大石絡みのポイントがあったのでそこを丹念に攻めてゆく。

●気になる大石裏ポイント●
セオリー通りに周りから攻め手ゆくが、ここでもやはり無反応だった。そして残るは、石裏直下の、このただ一箇所というポイントにやや重めの2Bのオモリを打った仕掛を入れてみる。
答えはすぐに出た。しかし、掛けた瞬間にいきなり先手をとられ、相手の疾走からやり取りが始まった。
竿のタメだけではついて行くそうにもない。そこで下流へ向かう動きに合わせてこちらもついて行く。相手の走る部分は淵のようになっていて水深があるものの、ボクの足元は膝上くらいであるから、比較的容易に移動できた。やがて淵尻部に到達すると、幾分相手の走りも弱まっていた。後は竿を引き絞って浮かせにかかる岳だ。そしてネットイン!。残念ながら尺には少し届かなかったが、この日の最大サイズのオスヤマメであった。

●この日最大の29cm!●
その後は堰堤の手前の区間に入ったが、20cmくらいのを一匹追加するに留まった。
ここまでの成績は、25~29cmの山女魚が六匹+20cmが一匹という成績だった。数は出なかったが、粒揃いの結果に一応の満足をしてこの区間から脱渓した。
■予想外の結末■
時間もまだ充分に残っていたものの、途中で日差しが照り込み、気温が上がって状況は最悪に近い。そこで、もう一箇所「お試しポイント」として竿を出し、良い結果が出なければ諦めようと、前回アタリが多かった下流部のポイントに入ってみることにした。

●淵に流れ込む流芯の周囲がポイント●
しかし、アノ手コノ手で何度攻めてもアタリはなく、「これで最期だ」と決め込んだラスト一投でようやく目印が引き込まれていった。しかし、何とこれがスレでかかってきたアユでビックリした。
釣りをしない人は判らないだろうから説明しておくが、成魚になったアユは川底の石に付着した藻類を食べるので、エサを使っていても口に針がかかることはない。釣ろうと思うのなら、友釣りという、縄張りに進入してきた他のアユを追い払う習性を利用して引っかけて釣る方法をとるのが普通だ。だから、この日ボクが釣った?アユは、たまたまハリが流れてきたところに居ただけで運悪く引っかかっただけというこになる。
運が良いのか悪いのか、何が何だか判らないラスト一投の結末に苦笑いをしながらの退渓になった。

●20cmチョイのアユ●
10月1日からの禁漁を控え、時間はあと僅かしか残っていないが、「あと一回行けるだろうか?」と思案し続ける日々である。「行くか、このまま終えるか?」いずれにせよ今シーズンは「尺上クラスをゲットする」という目標を達成しており、余裕を持って迎えられそうな幸せなシーズンの最終局面である。
欧州のように、この国もディーゼル車に対する認識を持てるようになるとよいものです。
ところで…鮎…ビックリ!!ですね。
ワタクシ事ですが、数年前、渓流釣りなるものにハマりつつあった頃、素人腕前のワタクシがド素人の友人からの「ヤマメ釣りで鮎釣れね~かな~?」との言葉に
「アホ、そんなもん100光年経っても釣れね~よ~」と返事した事をこの記事を読んで思い出し笑いをしてしまいました。
う~ん、釣りってやつはわからないですね。