■ 伊東豊雄 建築|新しいリアル 東京オペラシティ アートギャラリー(新宿)
■ パラレル・ニッポン
―現代日本建築展 1996・2006― 東京都写真美術館(恵比寿)
■ 新一葉記念館 設計:柳澤孝彦 11月01日オープン
これだけの注目!があれば東京しなくてはならない。「表参道ヒルズ」と、その向かいの「日本看護協会原宿会館」/黒川紀章も見ておきたい。来月早々に出かけよう。
さて、今回の本題。
昨日、午後のお茶の時間に「あずきプリン」なるものがでた。パッケージをちょっと引っ張ってみたら、伊東さんの建築になった(写真)。
以前も書いたことだが(同じことを繰り返すのも「老人力」がついてきた証拠)、「せんだい」以降、伊東さんは幾何学的な建築から有機的な建築にシフトしている。
伊東さん自身 **せんだいメディアテーク以来、変わってきました。コンペの応募段階では、物資感のない光のチューブをつくろうと考えていたのですけれども、現場の途中で、膨大な量の鋼管を組む作業をしました。すると、鉄の強さとか、物質のダイナミズムをそのまま表現した方がいいのではないかという気になったのです。**と語っている(日経アーキテクチュア 特別号)。
別の雑誌では、「せんだい」のチューブが単純な円筒ではなく樹木を連想させるオーガニックなフォームだったことから、ピュアな幾何学によらない形態のダイナミックな力強さに魅入られてしまった、と語っている。
福岡の「ぐりんぐりん」ではメビウスの輪のような、内と外の区別が判然としない建築をめざして三次元曲面を使ったし、スペインのトレヴィエハという地方都市で現在建設中のリラクゼーションパークは流動的で運動をイメージさせる大きな巻貝のような建築だ。そう、上の写真のような。
現在進行中のプロジェクト「台中メトロポリタンオペラハウス」(台湾)のCGがやはり雑誌に載っているが、従来の建築という概念からは到底理解できない三次元曲面の集合体だ。平面がほとんど無い。これらのプロジェクトを、東京オペラシティ アートギャラリーの展覧会で見ることができるだろう。これはやはり東京しなくてはならない。