透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

安曇って・・・

2006-10-28 | A あれこれ


〇 最近の新聞(記憶が曖昧、たぶん市民タイムス)から

老人力がついてきた方にはこの写真はちょっときついかも知れませんね。一番上のあづみ野の里が見えますか? 一番下のあずみ野温泉ホテル、読めますね。安曇のひらがな表記には「あづみ」と「あずみ」両方あるんですよね。電話帳で調べても両方載っています。

安曇って海洋民族の安曇族に由来するってことは聞いたことがあります。各地の神社に残るお船祭りって海洋民族のなごりなんだとか・・・。で、「づ」と「ず」 どっちなんだ、ってことを調べようとすると一気に古代史の世界に入り込んでしまうんですよね。

海人津見「あまつみ」が「あつみ」に転化したもの、だから「あづみ」。
ちょっと俗っぽいのかな、海女住み「あますみ」から「あずみ」なんだと聞いたこともあります。

この海洋民族は九州地方から各地に移動していって今の安曇野には日本海側を北上して糸魚川から姫川沿いに入ってきたとする説が有力なようですね。途中、「安曇郷」鳥取、「安津見」石川、「安住」富山などと地名に名を残しながら移動してきたんだ、などと聞かされると、なるほど!と思ってしまいます。九州に有明海があって、安曇野には有明山があるだろ、海がないから山に同じ名前を付けたんだなんて駄目押しされると、酒飲み話としては説得力抜群、盛り上ってしまいます。太平洋側から入ったという説もあるようで、途中渥美(あつみ)半島にその名を残したんだとか。

ところで、邪馬台国がどこにあったのか、という謎をめぐっては学者や作家、一般の古代史ファン達がいろんな説を唱えて盛り上った時期があったんですね。作家の中にはあの松本清張もいました。清張はそれを小説にも論文にも書きました。小説のタイトルは忘れましたが、東経135度の線上に位置する何だっけかな、何かが卑弥呼に関係するもので135をヒミコと読ませていたものがありました。これは清張の単なる思い付き、遊びでしょう。

地名の由来が古代史にまで繋がっているというのは驚きです。暇な時間が増えたらこんなことを調べてみるのも楽しいでしょうね。


木質バイオマス

2006-10-28 | A 読書日記

■「バイオマス」というと最近まで家畜の排泄物や食品廃棄物(生ゴミ)から発生するメタンガスを利用して熱や電気エネルギーを供給するシステム、と理解していた。しかし実はもっと対象のひろい「生物資源」全体をさす概念であることを知った。今までの不明を恥じるばかりだ。
ネットで調べてみると「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されている。ということで「木」も含まれている。

建築するときには鉄やアルミ、石油を原料とする材料など少なからぬ資源消費を伴う。これらの地球埋蔵資源は「総量」がきまっている。ところが「木」は伐採して利用したあと植林して育てれば再び使うことができる。本来の意味で再生可能な唯一の建築資源だ。また「木」はエネルギーとしても利用できる。そう薪(熱エネルギー)として。
最近、薪ではなくて間伐材や廃材などを利用したペレットを熱源とするストーブやボイラーを設置する例が見られるようになってきた。

先日紹介した大町の住宅、床屋天井にはムクの根羽杉が使われ、リビングには暖房用のストーブ(ペレット、薪どちらでも可)が設置されている。仕上げ材と燃料、どちらも「木質バイオマス資源」だ。

利便性、経済性に押し流されて木に代表される自然素材や薪を使うかまどや風呂などが住宅から消えて久しい。

地球的な規模での資源枯渇、その対策の必要性が指摘されている。ここで数十年前の生活に戻って資源の消費を減らそう、というのはたぶん無理だろう。
でも少し「エコ」な生活をしようという意識を明確にもってそれを実践すること、これは宇宙船地球号の乗組員の責務だということに異論、反論はあるだろうか。スウェーデンのヴェクショー市では「化石燃料ゼロ宣言」をすでに10年くらい前にして、バイオマスへの転換を目指しているという。 



もう一度自分の住まいを造るという機会がもしあれば、エコロジカルな住宅を考えよう。私にはその機会はまずないと思うけれど・・・。



忘れていた、こんな講座の本を購入していたんだ。未読じゃないか、少し読もう・・・。