■ 薙鎌 棲息地:神長官守矢史料館@茅野市宮川 観察日091101
藤森照信さんの処女作。鉄平石で葺かれた屋根を貫く4本のイチイの柱。柱には薙鎌が打ち込まれている。
薙鎌については、『いにしえの里 小谷』杉本好文/信毎書籍出版センターの第二編「薙鎌打ち神事から見た姫川流域古代の研究」に詳しい。
薙鎌の形の変遷について、**古い薙鎌は蛇の形で、背にはウロコの形を線で表し、目は穴を明けて表してある。新しいものになるほど太く短くなり、鳥の頭のようになっている。(中略)最も古いと思われるものは、背のウロコを「たがね」で叩いて線で現してあるが、時代が進むにつれて技巧を加えて、切り込を入れるようになって来ている。**という記述がある。
薙鎌は相当古くから伝わる祭器のようだが、まあ、ここではなんだか鳥のようなものが柱に打ち付けてあるという観察にとどめておく。そして、これも建築に棲む「生き物」同様に取り上げておく。