路上観察 火の見櫓
先日取り上げた郷原宿の火の見櫓(上)。屋根も見張り台も飾りの全くない簡素なつくりだが、バランスというかプロポーションがいい。すぐ近くにある別の火の見櫓(下)と比べてみるとその違いがよく分かる。
両者の違いって製作者の美的センス、感性の違いだけに拠るのだろうか・・・。
長野市民会館 佐藤武夫設計の名建築 繰り返しの美学に注目
■ 外観:屋根に折板(せつばん)構造が採用されている。その繰り返しが外観を特徴付けている。外壁はレンガ積み仕上げ。その外壁を街路樹の緑が引き立てている。レンガは時を重ねるほどに美しさを増す。「時間の蓄積容量」の大きい材料だ。
■ ホワイエ内観:色ガラスがはめ込まれたコンクリートブロックの壁と縦長の風除けボックスによる構成。
■ 市民会館の竣工は1961年。来年がちょうど50年の節目の年となるが、3月に閉館することが決まっている。そしてたぶん取り壊されることになるだろう・・・。ああ、また名建築が消えていく・・・。