透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

新聞を読んで

2011-09-17 | A あれこれ



 昨日(16日)の朝刊に約7千万年前の白亜紀後期の恐竜や鳥類の羽毛が琥珀に閉じ込められているのをカナダの研究チームが発見した、という記事が掲載されていました(写真:信濃毎日新聞の紙面)。

上の写真の左上に一緒に閉じ込められた昆虫が写っています。この昆虫について、国立科学博物館の真鍋真研究主幹の**恐竜の血を吸っていれば、遺伝子解析ができる可能性もあるが、かなり難しいだろう。**というコメントが載っています。



このコメントで『ジュラシック・パーク』を思い出しました。この小説の作者マイクル・クライトンは琥珀に閉じ込められた蚊から恐竜の血液を採取し、DNAを再構築して恐竜を再生させるというアイデアを示してみせたのでした(と書いて、該当箇所をさがしましたが見つかりません。映画では蚊を閉じ込めた琥珀が出てきましたが・・・)。クライトンの小説はどれも深い科学知識を駆使して書かれており大変興味深く読むことができます。



『ジュラシック・パーク』では遺伝子工学を応用した技術によって絶滅した恐竜をよみがえらせてしまいましたが、この『プレイ』はナノテクノロジーによって自然(生命)と人工(機械)との境界領域に新たな恐竜をつくってしまうという小説です。

このふたつの作品は共に先端技術の可能性を示すとともに危険性も指摘しています。

「可能性と危険性」。福島第1原発の大事故は「危険性」をあまりにも過小に評価(それも意図的に)した結果だと思います(って、今回の記事も予期しないところに記述が及んでしまいました・・・)。