透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「九鬼周造全集」

2011-09-19 | A 読書日記



 昨日(18日)久しぶりに書店へ行った。
店内に置かれていたこのパンフレットを手にした。
九鬼周造。
この哲学者については代表的な著作に『「いき」の構造』があることくらいしか知らない。
没後70年にして『九鬼周造全集』岩波書店が復刊されるという。



第一巻 「いき」の構造
第ニ巻 偶然性の問題
第三巻 人間と実存
第四巻 文芸論
・・・・
第十一巻 講義文学概論 講義偶然性
別巻 資料編

全巻を通読したいとは思わないが、一、ニ巻は読みたいなぁ。
この全集は予約出版。
全巻予約しないと入手できないことになっているが、問い合わせてみよう。
こういう本は図書館できちんと揃えておいて欲しいな。
パンフレットに載っている年譜によると『「いき」の構造』は昭和5年刊だ。
名著は読み継がれていく・・・。


 


想い出の1冊

2011-09-19 | A 読書日記

 大学4年の夏、所属していた研究室の夏合宿で神津島へ出かけた。某女子大の学生を何人か誘った。その中に○さんがいた。「かわいい」と「きれい」、その両方で形容したくなるような人だった。

残念ながら○さんは合宿不参加となった・・・。

合宿から帰って数日後、大学近くの喫茶店で○さんと会った。ふたりだけで。

愛読書を訊ねたところ、○さんは倉田百三の『出家とその弟子』を挙げた。未読の本だった。早速買い求めて読んだ・・・。**親鸞の法語集「歎異鈔」の教えを戯曲化した宗教文学の名作**と本の裏表紙に紹介されている。



この本には○さんと初めて会った喫茶店の名前と日付が記されている。

○さんは卒業後、関西の出身地へ帰っていった・・・。 

はるか遠い日の記憶は忘却という名の海へ・・・。そしてこの本だけが今も書棚に。

そういえば、あの合宿で描いたスケッチの1枚をプレゼントしたっけ・・・。

  
数年後、再び出かけた神津島で描いたスケッチ