■ 今年は日本画家の菱田春草没後100年にあたるそうで、長野県信濃美術館と飯田市美術博物館(春草は飯田出身)でそれぞれ特別展が開催されている。
善光寺の東隣、城山公園内の長野県信濃美術館で今日(10日)から始まった「没後100年 菱田春草展 ―新たなる日本画への挑戦―」を観てきた。
日本の風景の特徴は朧(おぼろ)にある。多湿な気候風土が輪郭をぼんやりと曖昧にする。ならば輪郭を描かないで、かすむ風景を描くことはできないか・・・。新しい描法を果敢に試みた菱田春草の画業の軌跡。約120点の作品展示。芸術の秋のはじまりにいい作品展を観た。
印象に残った作品は「武蔵野」、「秋景」、「夕の森」。
作品に添えられている解説の明快さが実にいい。春草が36歳で夭折したことは知らなかった・・・。
会期は10月16日(日)まで。
メモ 「菱田春草没後百年記念特別展 春草晩年の探求 ―日本美術院と装飾美―」@飯田市美術博物館 10月2日(日)まで