透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

日帰り東京記 5

2011-09-25 | A あれこれ



■ TOTOギャラリー・間から徒歩で10分とかからない東京ミッドタウン。富士フィルムフォトサロンで写真展を観る。スターバックスでしばしコーヒータイム。地下鉄大江戸線で新宿へ。東京の友人と新宿駅で待ち合わせ、1年ぶりの再会。

すこし早目の食事。
会話。本のことに話題が及ぶ。
最近、記憶に残るような読書をしていない、というかそのような本がなかなかない、と友人。
同感。未読の名著を読みたい、SFの古典もいいかもしれないと話す。

加藤周一の全集のこと。
「自由からの逃走」って・・・、と振られて、著者のE・フロムをかろうじて思い出す。
最近読んだ漱石の「吾輩は猫である」のラストについて、酔っぱらって水甕に落ちた猫は生きることをあっさりとあきらめてしまうが、そこに漱石の願望に近い意識の反映があるのでは、と感じたことを話す。

川上弘美の「真鶴」に関して、長く会っていない知人・友人は「こちら側」にいても「あちら側」にいてもボクの場合、同じ存在感を持っていると話す。
倉橋由美子。この作家の作品として「パルタイ」がまず浮かぶ。が、友人は「大人のための残酷童話」にひかれているのでは、と思う。
松岡正剛。丸善で新刊を目にしたと話す。「松丸本舗」の書棚の魅力を今回も体験した。


20時発のスーパーあずさ33号に乗る。「龍宮」を鞄から取り出して、読み始める。川上弘美は昭和33年生まれ。「33」は共通する数字だ、と気がつく。
22時半過ぎ、あずさが松本駅に着いた。帰路を急ぐ。日帰り東京が終わった・・・。


日帰り東京記 4

2011-09-25 | A あれこれ

 東京駅のドーム屋根を眺めてから丸の内オアゾの丸善へ。4階のエムシー・カフェで遅くなった昼食にカレーを食す。食後のコーヒーをゆっくり味わってから、地下鉄で乃木坂へ。





TOTOギャラリー・間で「アラヴェナ展」をみる。

よく分からないプレゼンだった。


メモ)
アラヴェナはチリ出身の若手建築家。パンフレットによると2008年第11回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展銀獅子賞、2009年マーカス建築賞、アヴォニ賞などの受賞歴があり、2008年には「icon」誌による20人の優秀な若手建築家に選出されている。2009年からプリツカー賞(建築界のノーベル賞といわれる)の審査員。

16,300歩


日帰り東京記 3

2011-09-25 | A あれこれ

■ 森美術館を出て地下鉄を乗り継いで東京駅へ。東京駅は現在復元工事中。仮囲いで全体の様子が分からない。駅舎両端の大きなドーム屋根が仮囲いの上に姿を現していた。



東京駅舎は壊されてしまうところだった・・・。

藤森さんがこのことについて『建築探偵 雨天決行』/朝日新聞社に書いている。**中曽根政権の末期に、東京大改造のかけ声のもと、赤煉瓦の駅舎を壊して跡に超高層のオフィスビルを建てて貸しビル経営をやろうという計画が出されました。しかし、あれだけの建物を何の討議もしないまま地上から消失させたとあっては後世から笑われるから、いったいどうするのがいいかについて考える学識経験者の委員会が結成されました。**



引用ついでに**今の東京駅が昔のままだと思っている人がいるみたいだが、まちがいです。東京大空襲で屋根とインテリアを焼き尽くされてしまい、三階建てを二階建てにし、大ドーム屋根を簡単なトンガリ屋根に縮小して復旧されました。**

東京駅舎には周囲のガラスの超高層ビルに「時間が堆積した建築だけが醸し出す魅力」があることを知らしめて欲しい。


 


― 日帰り東京記 2

2011-09-25 | A 火の見櫓っておもしろい

特急あずさの窓外に火の見櫓をさがす

■ 東京するとき、あずさの車内ではいつも本を読むが、昨日(24日)はずっと窓の外を見て、風景の中に火の見櫓をさがしていた。塩尻駅を過ぎて、姿のいい火の見櫓を見つけた。岡谷駅の手前でも1基。茅野駅の前後にもいい火の見櫓が立っていた。


山梨県も火の見櫓が多い。長坂駅の近くにも見つけた。日野春駅の手前にも立っていた。韮崎駅を過ぎたところにも。この辺りまでは富士山をバックに写真が撮れそうなロケーションだ。いつか出かけたい・・・。

塩山駅の前後にも立っていた。この辺りで昔、櫓造りの民家を見て歩いた。それが今では同じ櫓でも火の見櫓か・・・。


何回も載せた櫓造りの民家の写真 1979年10月撮影

勝沼、笹子、大月、上野原の各駅の近くにも火の見櫓が立っていた。東京都に入る。八王子駅を過ぎて、浅川を渡って・・・、この辺りにも立っていることは分かっていた。まだあった。良かった。

高架になった国立駅を過ぎる。都内にはないだろうな、と思っていると・・・。西荻窪駅の手前(だったと思う)、ホースタワーに半鐘が付いていた、ということは火の見櫓! 近くで観察しなくては。次回、東京するとき立川駅であずさから快速電車に乗り換えよう。




森美術館のある森タワーの屋上から見た東京タワー  火の見櫓の理想的な形を示している。なめらかな曲線のフォルムが美しい。



遠くに東京スカイツリーも見えた。東京タワーの方が好きだな・・・。



日帰り東京記 1

2011-09-25 | A あれこれ

メタボリズムの未来都市展 戦後日本・今蘇る復興の夢とビジョン

■ 「メタボリズム」は1960年代に日本の建築界を中心に展開された建築理念、建築思想だった。今、東京六本木の森美術館で「メタボリズム」を総括する大規模な展覧会が開かれている。



昨日(24日)1年ぶりに東京した。松本を朝7時前に出る(ここは松本発6時51分のと書いた方がいいのかな・・・)あずさで新宿へ。六本木には新宿から地下鉄大江戸線で行った。六本木ヒルズ森タワーの53階にある森美術館、迷路のようなアクセスだ。


4つのセクションで構成されている展覧会

1 メタボリズムの誕生:広島ピースセンター
2 メタボリズムの時代:丹下健三の東京計画1960、菊竹清訓の海上都市計画 黒川紀章の中銀カプセルタワービル、磯崎 新の空中都市
3 空間から環境へ:大阪万博
4 グローバル・メタボリズム:丹下健三のスコピエ計画の模型 


スコピエ計画 最終段階の模型写真  『建築と都市 デザインおぼえがき』丹下健三/彰国社より

充実した展示で2時間半、手描きの図面や模型、展覧会のために新たに制作したというCG、インタビュー映像などを興味深く観た。

黒川紀章のプレゼン映像 30代の黒川さん、当然だけど若い!
槇 文彦の大型プロジェクトのコンセプト説明映像
菊竹清訓の英語によるプレゼン映像

この展覧会で存在感のある建築家は丹下健三と黒川紀章、菊竹清訓の3人。




東京計画―1960 有名な模型の鳥瞰写真(六本木ヒルズの建物の外壁)

左上の既存の都心から都市軸(丹下健三のプロジェクトに共通する基本概念)が東京湾に伸びている。