■ 参拝券を見ると法隆寺西院伽藍の様子がよく分かる。
回廊の中で五重塔が西側、金堂が東側の横並び配置になっている。法隆寺式伽藍配置と呼ばれる配置だ。ちなみに右側後方の新しい建物は平成10年に完成した大宝蔵院。ここに教科書にかならず載っている玉虫厨子と百済観音が安置されている。
手元にある資料を見ると、山田寺では中門、塔、金堂が一直線上に配置されていて、左右対称になっている。飛鳥寺は塔を囲むように金堂が3棟(西金堂、東金堂、中金堂)配置され、それらを回廊が囲む構成になっていて、やはり左右対称だ。
先日(16日)法隆寺を訪ねたが、その時は中門に立ってしばらく横並びの五重塔と金堂を眺めていた。手前から五重塔、金堂、講堂と直線状に配置されていたら味気ないだろうなと思った。五重塔と金堂、左右の絶妙なバランスを味わうことができないのだから。
なぜ左右対称の形式で伝わった伽藍配置が左右非対称になったのか。
大陸から伝わった左右対称の伽藍配置は日本人の感性には合わなかったのだろう。日本人の美的感性に合った、周辺の自然環境に同調するような配置を求めた結果だろう(などといつか書いたことを繰り返す・・・)。
でも左右非対称の理由、これがホント!?