透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

非常時訓練の日々

2014-02-28 | A あれこれ

 明日すればよいことを今日しない、と考えて、残業なしで帰る。ワークライフバランスを考えれば週末くらいは定時で帰りたい。

6時前、帰りの車でNHKのラジオ番組を聴いた。春の曲を数曲流していた。「北国の春」、「春なのに」、「花」、それからキャンディーズの「春一番」。この曲を聴いていて、そうか、もうスーちゃんはいないのか、と思った。なんだか城山三郎の作品のタイトルみたい・・・。

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紙コップでコーヒーなどの熱い飲み物を飲む時、写真のように2コ重ね、ダブルで使うとよいことに最近気がついた。♪こんなのジョウシキ~、パッパパラリラかもしれないが。シングル使いだと、持つとアチッ!となるし、コップの縁が変形してしまう。ダブル使いだと空気層ができてコップが熱くならないし、変形もしにくいから具合が良い。

外側のコップは繰り返し使う。だからシングルでその都度捨てる使い方なら10コ使うところをダブルで11コ使うことになるだけだ。内側のコップを1回で捨ててしまわないで数回使えば、使うコップを節約できる。くちびるにコップの縁が当たるが、少し違和感があるのが難点と言えば難点。

実は今自宅の水周りとリビングをリフォーム中。仮設の台所はつくらないで、工事期間中しのぐことにした。なんとかなるだろうと。だから台所がない! 食器が使えないから紙コップや紙の皿を使っている。ラップを敷くと皿は繰り返し使うことができる。使い捨てにするとゴミがかさばる。この工夫は常識か。Fは工事開始直後、もとい非常事態に備えた訓練生活開始直後から実行している。


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学生時代に読んだ本

2014-02-28 | D 新聞を読んで


信濃毎日新聞 2月27日付朝刊第一社会面より

 昨日(27日)の朝刊にこの記事が載っていた。昨年の秋に全国大学生協連が行った調査によると大学生の40.5%が読書にあてる時間をゼロと答えたそうだ。1日の読書時間は平均26.9分。下宿生の書籍購入費は月1820円。全国30大学の学生8930人の回答結果だという。

学生の間でスマートフォンが普及。ゲームなどのアプリに比べて、読書の優先順位が後退したためではないか、との分析も紹介されている。大学の授業などで本を紹介されることだってあるだろうに・・・・。



学生時代に環境工学のK教授が世界一流の頭能はすごいと評し、フランス生まれの細菌学者ルネ・デュボスの『健康という幻想 医学の生物学的変化』紀伊國屋書店(初版1964年)を紹介してくださった。早速買い求めて読んだことを覚えている(20代で読んだ本には水色のテープが貼ってある)。初読がいつか記録にないが、1978年9月に再読した記録がある。

**本書は世界的な細菌学者たるデュボス博士が、豊かな生物的知識を基にし、過去と現代、文明と未開、人間と動物、気象と人間など多角的に人類が病気と闘ってきた歴史を反省しつつ、透徹した思想により、本当の健康とはどういうものであるかを設問する。現代人におくられた秀れた健康論、人生論として万人におくる一級の書である。** このようにカバー裏面に紹介されている。

ルネ・デュボスの著作については松岡正剛氏も「千夜千冊」で取り上げている。(→こちら

その中で松岡氏は本書について**ぼくが一番おもしろかったのは『健康という幻想』である。これは人類がどのように健康や長寿を求めたかという歴史を、ふつうなら病気の歴史にしてしまうところを、ひっくりかえして「健康幻想史」にしてみせたのだ。それを抗生物質の発明者が書くところが、デュボスのデュボスたるゆえんなのである**と書いている。

もう1冊『粗い石』フェルナン・プイヨン/大和書房(初版1973年)。やはり学生時代に確か英語の教授が「君たちは建築学科の学生だから」と薦めてくださった長編小説。

帯に**南仏トロネの僧院建設をめぐる純粋な信仰と赤裸な人間の罪とを抒情的瞑想のうちに描き切った傑作長編**とある。馴染みの無い世界を舞台にした小説で描かれている場面がリアルにイメージできず、読みにくかったことだけは今でも覚えている。

再読する機会はもう無いかもしれないが、共に残しておきたい500冊、いや200冊に入る本だ。