透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記」

2020-07-12 | H ぼくはこんな本を読んできた

320

 この『レオナルド・ダ・ビンチの手記』(岩波文庫上巻:1978年第24刷 下巻:1977年第19刷)を以ってパラフィン紙のカバー付き(*1)文庫の掲載を終了する。まだ少し残ってはいるが、一応の区切りとしたい。そして今後はこのカテゴリーへの掲載頻度を落とし、他のカテゴリーの記事を書きたい。

レオナルド・ダ・ビンチはモナリザはじめ、名画にその名を残したが、生涯を通じて数多くの手記も残している。内容は人生論、文学論、科学論など多岐に亘る。

上巻に書かれているが、レオナルドの手記の約5,000枚がフランス、イタリア、イギリスなどの各地に現存しているという。そんなに昔のものが・・・、と思う。調べるとレオナルドは1425年にイタリアはフィレンツェ郊外の寒村ヴィンチで生まれ、1519年にフランス中部の町アンボワーズで客死している。日本の歴史では室町時代の人だ。

『徒然草』が書かれたのは1330年ころ(1349年との説もあり)で、レオナルドが生まれる前のことだが、その随筆が残っていて、今でも簡単に入手して読むことができるのだから、レオナルドの書いたものが残っていることはそれ程驚くことでもないのかもしれない。

ぼくがこの2冊を買い求めたのが1978年9月のこと。当時住んでいた都内のアパートの一室で読んだのだろう。このような本にまで興味が及んでいたことにぼく自身が驚いてしまう。いくらあの頃も「何でも読んでやれ精神」だったとしても・・・。


*1 撮影のためにカバーを外している。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。