■ 群馬県藤岡市の関越自動車道で4月29日の早朝に起きた高速ツアーバスの事故については既に書いた。今日(12日)改めてこの事故関連の新聞記事を読んだ。
読売新聞
産経新聞はガードレールと防音壁の隙間について「被害拡大」と見出しにした記事を載せている。
毎日新聞もこのことを取り上げているが、見出しを「被害拡大か」として、隙間が大事故の惹起要因だと断定的に書いてはいない。
毎日新聞
運転手が事故の前日に飲酒したことなど、事故とは無関係だと思うのだが、記事にしている。この事故で7人もの乗客が亡くなった直接的な原因は防音壁が車体に突き刺さったことだ。防音壁の内側にガードレールが設置されていれば、防音壁に突き刺さるようなことにはならなかったはずだ。
ガードレールがバスを防音壁の小口に誘導する結果となったということが記事から読みとれる。ガードレールがガイドレールになったわけだが、その後各紙ともガードレールと防音壁の隙間のことについて書いた記事は見当たらなかった。道路の構造に問題があることを記事にしておきながら、その後このことについてフォローしていないのだ。
今回の事故について、原因を全て運転手やバス会社に帰着させて、「終わり」にしてはならない。事故について科学的な検証をきちんとして問題の本質に迫る必要性を新聞は書いて欲しい。