透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「利休にたずねよ」山本兼一

2020-11-17 | H ぼくはこんな本を読んできた

 「ぼくはこんな本を読んできた」というカテゴリーではちょうど100稿になるまで文庫本を取り上げた。

自室の書棚を整理したくて今年の5月に1700冊の本を松本市内の古書店に引き取ってもらったが、その大半(1140冊)が文庫本だった。文庫本は単行本に比べて小さいからカバンやポケットに入れて持ち歩くことができ、隙間時間にも読める。それに安価。このような理由で小説は文庫で読むことが多かったが、もちろん単行本で読んだものもある。

「ぼくははこんな本を読んできた」というカテゴリーを再開して、単行本を取り上げていこうと思う。ジャンルは小説に限らず、広く、広く・・・。

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最初に取り上げるのは『利休にたずねよ』山本兼一(PHP研究所2009年第1版第4刷)。なぜ、この小説を真っ先に取り上げるのか、その理由(わけ)は書かない。

利休の美を追求する情熱は一体何によるものだったのか。それを求めて時を遡って進む物語。切腹の日の朝から50年も前の出来事にまで何篇もの短篇を連ねて遡っていくというミステリアスな構成。そしてたどり着いたのはひとりの美しい女性だった・・・。


 


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