透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

信州諏訪御柱祭見学記

2010-05-08 | A あれこれ

 諏訪の御柱  

今日(8日)から3日間、諏訪大社下社(春宮と秋宮)の里曳きが行われます。今朝早起きして、松本駅5時39分発の電車で下諏訪まで出かけました。天気は快晴。この大祭を祝福するかのようでした。



 先月山出しを終え、注連掛(しめかけ)で眠っていた樅の巨木は今朝、このミニ木落としで目を覚ましました。



 待ちに待った御柱。氏子の皆さんが「よいさっ!よいさっ!」と掛け声をかけながら力を合わせて国道を曳いていきます。長さが15mを超えるという御柱に乗る人たちはざっと4、50人。大人も子供も男も女もみんな誇らしげでした。大勢乗ることができるように、という配慮でしょうか、曳行の途中、何回か交代していました。



 これが御柱の先頭です。一緒にゆっくり歩きましたが、諏訪の人たちの熱気が伝わってきました。



 一体どのくらいの人たちが曳行したのか・・・。

パンフレットには「奥山の大木、里にくだりて神となる」とありますが、諏訪の人たちは16本(4社×4本)の御柱を地区ごとに担当し、山から里へ、そしてそれぞれの神社まで曳行して社殿の4隅に立てて巨木を神にするのです。

今から1200年以上も前から連綿と引き継がれてきた御柱。諏訪の人たちの凄いエネルギーに感動しました。



あばたもえくぼ効果?

2010-05-07 | A 火の見櫓っておもしろい


再掲


 

路上観察 火の見櫓 塩尻市洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:半鐘の上に切妻屋根 

②見張り台の形状と手すり、その他:見張り台無し

③主要構造部の平面形、構成部材、部材の接合方法:三角形、柱部材、水平部材、ブレースともに等辺山形鋼、50×50×4(?)、きちんと確認しなかった・・・)。 リベット止め(③)。 溶接やボルト止めよりこの方が味があっていいなぁ。

④梯子:主要構造部の1面を梯子として等辺山形鋼で構成している。 上り降りするとき手でつかみにくいかもしれない。

⑤基礎の形状、その他:コンクリート製独立基礎だと思われるが地表面に露出していなかった。コンクリートも必要最小限で済ませているはず。

⑥周囲の状況、その他:簡素な造り。ソーラー発電パネルとボックス、照明付き。  「あばたもえくぼ効果」と名付けるが、それによって、火の見櫓って他の用途の鉄塔とは違って、違和感なく地域に溶け込んでいて、親しみやすい。


この火の見櫓は掲載済み(100505)


新緑の山に映える山桜

2010-05-06 | A あれこれ



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春のフォトアルバム 100506

立夏を過ぎ、松本では最高気温が
30℃を超える日もあって、
もう夏じゃないかとも思いますが、
まだまだ春の気分でいたいです。

山に登るとまだ桜が咲いていました。 
ヤマザクラなのか、オオヤマザクラなのか・・・。
たぶんヤマザクラだと思います。
新緑の唐松の森に映えていました。


006 洗馬の火の見櫓観察記

2010-05-05 | A 火の見櫓っておもしろい

 
006  路上観察 火の見櫓 塩尻市洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:六角錐 頂部は避雷針か。まきひげはない。

②見張り台の形状と手すり、その他:六角形、等辺山形鋼の手すり、丸鋼の手すり子。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形、部材は等辺山形鋼、柱は1本ものでジョイントが無い。2段のブレースは丸鋼。柱に溶接したガセットプレートに溶接している。リング式ターンバックル。3本の等辺山形鋼と丸鋼でラチス状の柱脚を構成している。

④梯子:肉厚のフラットバーと丸鋼

⑤基礎の形状、その他:コンクリート製独立基礎

⑥周囲の状況、その他:ソーラー発電パネルとボックス、使途は不明


等辺山形鋼の水平部材と丸鋼ブレースをガセットプレートに溶接している(左)
柱脚と基礎の様子(右)


 


003 004 005 風景に馴染む火の見櫓

2010-05-05 | A 火の見櫓っておもしろい



 
003  塩尻市洗馬芦の田

 
004  塩尻市洗馬下花見

 
005  塩尻市洗馬岩垂

 世の中に鉄道大好きって人、多いですね。それぞれこだわりどころが違っていて、自分の世界を極めるべく、奮闘努力な日々でしょう。 

「撮り鉄」、鉄道写真大好きって人たちもまた多いと聞きますが、撮影条件にこだわりがあるらしいですね。トンネルから出てくるところ限定、カーブを走るところ限定、夕日が背景に入っていないとダメ、駅舎を同時に収めるとか、花咲く野を走るところ限定とか。

火の見櫓大好きって人もどうやら多そうです。ネット検索してみると、いろいろヒットしますから。今回は「撮り火の見」。火の見櫓のある風景ということで。

田舎の風景に素朴な火の見櫓ってよく似合うなあ、と思います。そこで暮らす人々の人柄というか地域柄のようなものまでもにじみ出ているように思えます。

「火の見櫓のある風景」を今年は撮ろうと思います。雪が似合う火の見櫓もあるでしょう。探せば桜の近くの火の見櫓も見つかるかもしれません。保育園の近くだと、園庭で遊ぶ園児たちの後方に火の見櫓を配した写真が撮れるかもしれません。

楽しみが増えました。 今回は塩尻市洗馬(せば)で撮った火の見櫓を載せます。  


 


002 鄙里の火の見櫓観察記

2010-05-05 | A 火の見櫓っておもしろい

 
002




路上観察 火の見櫓 長野県朝日村西洗馬にて 100505

①屋根の形状と飾り:三角錐 カールしたひげが3本。

②見張り台の形状と手すり、その他:隅切りした三角形、等辺山形鋼の斜材で補強。丸鋼縦桟のシンプルな手すり。打鐘法表示板設置。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形、部材は等辺山形鋼。柱相互の接続部はボルト止め。3段の斜材(ブレース)の1段目は丸鋼。柱にリベット止めしたガセットプレートを貫通させ、外側でボルト止めしている。リング式ターンバックル。

2、3段目は等辺山形鋼をガセットプレートにボルト止めしている。交叉部もボルト止め。1面はアングル材を等間隔に渡して梯子を兼ねている。

④基礎の形状、その他:三角形のコンクリート塊状基礎。柱材を基礎天端に直接埋め込んでいる。

⑤周囲の状況、その他:のどかな山里、後方の木々の緑が眩しい。火の見櫓にスピーカーや照明は付けていない。シンプル、すっきりデザイン。  


 


001 火の見櫓っておもしろそう

2010-05-04 | A 火の見櫓っておもしろい

 
001






路上観察 火の見櫓  大町市美麻にて 100504

木造の火の見櫓を見つけた!  

次のようなチェックポイントを挙げて火の見櫓を観察してみよう。

①屋根の形状と頂部の飾り:三角錐 飾り無し。小屋組みを撮ろうと思ったが、まだカメラに慣れていないため(などと言い訳するが)設定を中央重点測光に変更できなかった。ああ、アナログ中年のバカ。→そうか、画像を加工するという手があるじゃないか! アナログ中年、ちょっとオリコウ!?

梁を渡して束(写真には写っていないが)を建て3本の隅木を受けている。各面、垂木を2本ずつ放射状に掛けている。

②見張り台の形状と手すり、その他:三角形 手すり無し。但し斜材が恐怖感を少し和らげているかもしれない。

③主要構造部の平面形、材質、部材の接合方法:三角形 木造 接続部(継ぎ手)は確かそぎ継ぎボルト止めだった。4段の斜材(筋かい)は片掛け。段ごとに向きを変えている(構造上当然か)。

④基礎:御影石の柱と丸太柱をボルトで止めている(きちんと確認しなかったが、たぶん)。埋設部は不明。

⑤周囲の状況、その他:周囲は田畑、道路沿いに単独で建っている。下の写真で火の見櫓の後方に柱と重なって写っているそば屋まで出かけてこの火の見櫓に気がついた。  

今回はチェックポイントを決めていなかったのできちんと観察できなかった・・・。次回からはきちんと観察しようと思う。

火の見櫓にもいろんなデザインがあっておもしろそうだ。 


 追記:現在はこの場所から移設されている。(160605)


本棟造を路上観察する

2010-05-04 | A あれこれ


路上観察 烏おどしと懸魚 山形村にて 100502  

 本棟造は松本平に広く分布している民家、端正で力強いデザインだ。勾配の緩い大屋根の棟端を飾る「烏おどし」。この飾りを「雀おどり」としている文献もあるが、「烏おどし」とは本来別のものと捉えた方がいい(と、以前も書いた)。

「雀おどり」は棟で交差させた破風板の小口を板で塞いだ結果出来るひし形の中を飾ったもの(写真②)。

「烏おどし」には不吉な鳥とされる烏が屋根にとまらないようにおどすという拒絶の意味が、「雀おどり」には雀が屋根で楽しそうに遊ぶのを歓迎するという意味が込められているのだろう。

昔は木でつくられていた烏おどしだが、今はこのように鉄板で包まれているものが多い。包み方はいろいろ。板金屋さんにそれぞれ流儀がある(写真③)。

棟木の小口に付けられている懸魚(げぎょ)に注目。何をモチーフにしているのかわからないが、とてもモダンなデザイン。

長い年月が民家のデザインを練り上げてきた。


雀おどり 茅野市にて


烏おどしと懸魚 朝日村にて




パスタマシーンの幽霊

2010-05-04 | A 読書日記



 書店に川上弘美の新刊があった。『パスタマシーンの幽霊』/マガジンハウス、ちょうど10文字のタイトル!

雑誌「クウネル」に連載中の短編小説を収録した本で、2006年の『ざらざら』に続く第2弾。

「海石(いくり)」
**あたしたちはときどき、穴から出て、町へさまよいだします。五十年に、一度くらい。
あたしはちょうど、穴から出ていって、幾人かのひとと、しばらく一緒に住んできたところです。**
**あたしたちの「好き」は陸のいきものの「好き」とは違うから、だめなんです。**

海石というのは陸にあがって女のひとそっくりになった海の生き物に男がつけた名前。川上弘美の小説にはときどき正体不明な生き物がでてくる。あたしって一体どんな生き物なんだろう・・・。

「ブイヤベースとプーリード」
大学4年生の恵一とあたし。恵一が故郷の岡山に帰って家業を継ぐことになって・・・、でもあたしは東京をどうしても離れたくなくて、別れを決めた。で、フランスへお別れ旅行に行くことに。

フランスでいろいろあったふたりだったが、**もう一度やり直したいと言いだしたのは、どちらからだったろう。マルセイユの港のベンチで、あたしたちは海を見ながら肩を並べ、少しだけ泣いてから、しまいには固くだきあった。
あたしと恵一は、今年銀婚式を迎える。**

お別れ旅行のはずが、結婚しよう旅行に。

若い女性の恋愛模様あれこれ。久しぶりに小説を読んだ。

 


安曇野の道祖神を巡る

2010-05-02 | B 石神・石仏


松本市梓川小室の道祖神 文久3年

文字と祝言像 男神の持つ盃に提子で酒を注ぐ女神 


安曇野市堀金の道祖神 文化13年

鳥居の中に立つ抱肩握手像


安曇野市堀金の道祖神 詳細不明

摩耗が進んでいて像が不鮮明だが、そのことが素朴な印象を与えてる。