■ 毎年映画館で4、5本映画を観てきたが、昨年(2020年)は1月に『男はつらいよ お帰り 寅さん』を観ただけだった。コロナ禍、映画館に行くのは躊躇われた。年末年始の休み中にDVDで邦画を2本観た。
『復活の日』は小松左京の同名のSF小説が原作の大作。原作の終盤を読む前に映画を観た。人類が滅亡してしまった後、草刈正雄が演じる主人公は、なんとワシントンから南アメリカ大陸の南端まで歩いて行く。こんなこと、いくらなんでも無理でしょ、できるわけない・・・、このシーンを観ていて思った。食料はどうした?宿はどうした?
映画を観た後、原作を読むと、6年がかりで歩いたことがエピローグで分かる。で、南極で一緒だったある女性(オリビア・ハッセ―)との再会を果たす。(他省略)
昔はお盆と正月には映画館で寅さんを観たものだ。DVDで久しぶりの寅さん。観たのは1985年の暮れに公開された第36作『男はつらいよ 柴又より愛をこめて』。マドンナは式根島の小学校の先生(栗原小巻)。なんで寅さんが式根島まで行くことになったのか・・・。タコ社長の娘・あけみ(美保 純)が疾走、じゃなかった、失踪。寅さんが下田まで迎えに行くも、あけみに帰りたくないとダダをこねられ、彼女に付き合って式根に渡ったのだった。で、マドンナ先生と出会い、寅さんはいつものように恋をする。
寅さん映画を観ると、やはり人と人の直接的な繋がりが社会の基本なんだな~と思う。そういえば同じ山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」も「絆」を描いた映画だった。この映画にも寅さん、じゃなかった、渥美清が警察官役で出ていたっけ。
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『寅さん大全』井上ひさし監修(筑摩書房1996年初版第5刷)