教会の暦では今日が年間で最後の日曜日で、来週はいよいよ待降節の第一日曜日になります。カトリック小金井教会では32年前に完成した聖堂の記念日で、堅信式(洗礼のあとしばらくして信仰を強めるために誓を立てる式)がありました。明日、長崎で列福式があるのに幸田司教様がきて下さって堅信式を司って下さいました。前からの山本主任司祭との約束をまもって小金井まで来て下さいました。きっと午後に長崎まで行くものと思います。説教は、1582年に4人の天正少年使節の一人としてローマへ行った中浦ジュリアンが1614年の徳川家康の禁教令で1633年に捕縛され殉教したことについてでした。中浦ジュリアンも明日の188人の列福式で福者になります。そんな残酷な歴史を幸田司教様はやさしい語り口で訥々と話して下さいました。順朴で優しいお人柄なのか、中浦ジュリアンの性格もそうだったに違いないと思ってしまいました。
キリシタン禁教令は秀吉も発布したが、取締の厳しさは時代と場所によって異なったようです。長崎地方では武士も農民もキリシタンに同情的で、かなり後まで変装した神父さん達が活躍していたという。事実、中浦ジュリアンは1614年の家康の禁教令から19年もの間、変装して隠れながら神父の活動をしていた。彼は殉教したが決して孤独ではなかった。信者や仲間の神父が居たのだ。信仰を守るには仲間が必要で、声を出して「キリストは必ず復活する」と言い合う必要がある。それが今日の説教の結論でした。(終わり)