トランプ大統領の就任と彼が国際社会へ与えた混乱と激震は今年の重大ニュースに間違いありません。
今年の1月にはトランプ大統領の就任式があり、彼が新しい大統領に正式に決まったのです。
日本のマスコミは去年の11月から連日、トランプ氏の言動のニュースで大騒をしていました。トランプ氏がアメリカを変革し、世界を混乱に巻き込むと言い立てていました。
そこで今日はトランプ大統領就任と国際社会の混乱と激震を振り返ってみようと思います。
トランプ氏は大統領に就任すると、次々に大統領令にサインして選挙運動中の発言を実行する姿勢を鮮明にしたのです。実行出来たものもあり、今だに難航しているものもあります。難航しているものは議会の承認が必要な案件です。
そこで幾つかの大統領令を取り上げ、その後の成り行きを振り返ってみましょう。
(1)TPPからの脱退と地球温暖化防止のパリ協定からの脱退
一部のアメリカ人は昔から国連のような国際協調主義が嫌いなのです。国際外交は自分が決めるもので国連に指示されるべきではないと考えています。この考え方の延長に太平洋地域の多国間の経済関係を集団で取り決めようとする国際協調が嫌なのです。それはアメリカが主導権を持って2国間だけで決めるべき問題なのだ。これがアメリカ人の本音なのです。この案件は実行されました。TPPはアメリカ抜きで発足しました。
そしてアメリカの経済発展にとって有害だとして、地球温暖化防止のパリ協定からの脱退してしまったのです。努力してやっと出来上がった国際協調の成果のパリ協定から脱退してしまったのです。関係国へ与えた影響ははかり知れません。
(2)メキシコ国境に壁
アメリカは昔のメキシコとの戦争に勝利し、カルフォルニア、テキサス、ニューメキシコ、などの南部諸州をアメリカの領土にしました。
しかしそこにはメキシコ文化が残りメキシコ人にとって住みよい場所になっています。
中西部の保守的なアメリカ人は二言目には、「メキシコ人が職場を奪う!」と言って差別してきました。
失業率が高くなると必ずのようにうに「メキシコ人が職場を奪う!」という声が高くなるのです。
その上、アメリカでは車の運転免許さえ手に入れば生活上の身分証明書になり困らないのです。人を雇う時は車の免許だけで多くの場合良いのです。そして実はメキシコ経由で南米の国々からの不法入国も多いのです。トランプ氏の大統領令でメキシコ国境に壁を作ることはアメリカ人の南米人差別の本音でもあるようです。「トラブルメーカーのメキシコ人を締め出せ!」がアメリカ人の本音です。
このような世論に押されてトランプ大統領が壁を作ろうとしましたが予算が承認されないので難航しています。少しだけ壁を作って面子を立てたようです。
(3)オバマケアの廃止
アメリカ人の多くは医療保険は個人が保険会社から買うもので、国家が与えてはいけないという考えがあります。それが本音です。
貧乏人は高価な医療保険が買えません。ですからガンになっても高価な治療が受けられません。死んで行く他ありません。
それが嫌なら努力して金を稼ぎ高価な医療保険を自分で買うべきです。このような個人の努力が豊かなアメリカを作っているのです。
日本のように75歳以上になると全員医療費1割という制度など無のです。このような平等すぎる全員医療費1割という制度は絶対にアメリカ人には賛成できません。これがアメリカ人の本音なのです。ですからトランプ大統領はオバマケアを廃止しようとしました。
しかし議会の反対にあい、オバマケアを一部修正して存続することになりました。
(4)日本は見たことも無い巨大な船で車を運んでアメリカで自由に売っている!
トランプ大統領は就任後、このようなことを何度も言っていました。
その感情論は一部のアメリカ人の本音です。日本では確かにアメリカ車の関税はゼロです。しかし日本の安全基準や排ガス規制に合格しないとどんな車でも売ってはいけません。この日本の安全基準や排ガス規制は日本の車に合わせて作っているので、アメリカ車が排除されるのです。これがアメリカ人の本音です。なにせ感情論ですから日本の駐車場の狭さや道路の狭さもアメリカ車の締め出すためだと見るのでしょう。しかしこのような感情論はその後消えてしまいました。
日本の自動車業界は悪い影響を受けませんでした。一部の会社が工場建設予定をメキシコからアメリカへ変えただけです。
(5)米軍基地の費用は100%、日本が払え!70%では足りない!
アメリカ軍が日本まで行って駐留し日本を中国と北朝鮮の攻撃から守ってやっているのだから、当然その費用は全額支払うべきだという感情的本音なのです。トランプ大統領は就任後こんな感情論を言ってました。しかしその後は言わなくなりました。
日本人は駐留米軍の人件費や消耗品の費用を充分払ってきたことを理解したのです。
彼は従来の日米の外交関係に無知だっただけです。
(6)航空母艦打撃群を日本海に出して北朝鮮を威嚇しました。
これは議会の承認を必要としないので大統領の決定で実行されたのです。北朝鮮を威嚇するために3隊の航空母艦打撃群を日本海に展開したのです。そして韓米共同演習や日米共同演習を盛んにしたのです。
経済的圧迫も強化しました。しかし北朝鮮はその影響を受けないで長距離ミサイルの発射実験を相変わらず実行しています。核弾頭の小型化も努力しているようです。
トランプ大統領の砲艦外交は日本海の緊張を高め日本も戦争に巻き込まれる可能性が大きくなったのです。
(7)トランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認定しました。
これにはアラブ諸国はもとよりEU諸国も猛烈に反対しています。国連もこの首都認定を無効とする決議をしました。
しかしアメリカはこの決議の拒否権を持っているのでトランプ大統領はアメリカ大使館をエルサレムへ移転させようとしています。
その他、トランプ大統領はいろいろな混乱を国際社会へ与えて来ましたが、長くなりましたの今日はこのへんにします。
しかしどう考えてもトランプ大統領の就任と彼が国際社会へ与えた混乱と激震は今年の重大ニュースに間違いと考えられます。
今日の挿し絵代わりの写真は印象派の先駆者のヨハン・ヨンキント(1819~1891)の油彩画です。今日の記事の内容とは関係ありません。何故か懐かしいヨーロッパの風景が描かています。
mnnoblog さんのブログ;http://mnnoblog.exblog.jp/15483482/ より転載させて頂きました。
ヨハン・バルトルト・ヨンキント(1819年 - 1891年)は、オランダの画家、版画家です。
クロード・モネに影響を及ぼした印象主義の先駆者とみなされています。1862年にはクロード・モネを助け、モネは後にヨンキントを「師匠」と呼んでいたそうです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
1番目の写真は「オンフルールの港を出航する帆船」です。19世紀のヨーロッパはまだ帆船が実用されていたのです。出港する帆船を2艘の手漕ぎのボートが引っ張っています。しかし19世紀後半になると内部に蒸気機関やジーゼルエンジンがついて、港の出入りは簡単になりました。
2番目の写真は「パリのセーヌ川とノートルダム寺院」です。この風景は現在でもあまり変わっていないと思います。
3番目は「パリ、ノートルダム通り」です。古いヨーロッパの懐かしい街の風景ですね。
今年の1月にはトランプ大統領の就任式があり、彼が新しい大統領に正式に決まったのです。
日本のマスコミは去年の11月から連日、トランプ氏の言動のニュースで大騒をしていました。トランプ氏がアメリカを変革し、世界を混乱に巻き込むと言い立てていました。
そこで今日はトランプ大統領就任と国際社会の混乱と激震を振り返ってみようと思います。
トランプ氏は大統領に就任すると、次々に大統領令にサインして選挙運動中の発言を実行する姿勢を鮮明にしたのです。実行出来たものもあり、今だに難航しているものもあります。難航しているものは議会の承認が必要な案件です。
そこで幾つかの大統領令を取り上げ、その後の成り行きを振り返ってみましょう。
(1)TPPからの脱退と地球温暖化防止のパリ協定からの脱退
一部のアメリカ人は昔から国連のような国際協調主義が嫌いなのです。国際外交は自分が決めるもので国連に指示されるべきではないと考えています。この考え方の延長に太平洋地域の多国間の経済関係を集団で取り決めようとする国際協調が嫌なのです。それはアメリカが主導権を持って2国間だけで決めるべき問題なのだ。これがアメリカ人の本音なのです。この案件は実行されました。TPPはアメリカ抜きで発足しました。
そしてアメリカの経済発展にとって有害だとして、地球温暖化防止のパリ協定からの脱退してしまったのです。努力してやっと出来上がった国際協調の成果のパリ協定から脱退してしまったのです。関係国へ与えた影響ははかり知れません。
(2)メキシコ国境に壁
アメリカは昔のメキシコとの戦争に勝利し、カルフォルニア、テキサス、ニューメキシコ、などの南部諸州をアメリカの領土にしました。
しかしそこにはメキシコ文化が残りメキシコ人にとって住みよい場所になっています。
中西部の保守的なアメリカ人は二言目には、「メキシコ人が職場を奪う!」と言って差別してきました。
失業率が高くなると必ずのようにうに「メキシコ人が職場を奪う!」という声が高くなるのです。
その上、アメリカでは車の運転免許さえ手に入れば生活上の身分証明書になり困らないのです。人を雇う時は車の免許だけで多くの場合良いのです。そして実はメキシコ経由で南米の国々からの不法入国も多いのです。トランプ氏の大統領令でメキシコ国境に壁を作ることはアメリカ人の南米人差別の本音でもあるようです。「トラブルメーカーのメキシコ人を締め出せ!」がアメリカ人の本音です。
このような世論に押されてトランプ大統領が壁を作ろうとしましたが予算が承認されないので難航しています。少しだけ壁を作って面子を立てたようです。
(3)オバマケアの廃止
アメリカ人の多くは医療保険は個人が保険会社から買うもので、国家が与えてはいけないという考えがあります。それが本音です。
貧乏人は高価な医療保険が買えません。ですからガンになっても高価な治療が受けられません。死んで行く他ありません。
それが嫌なら努力して金を稼ぎ高価な医療保険を自分で買うべきです。このような個人の努力が豊かなアメリカを作っているのです。
日本のように75歳以上になると全員医療費1割という制度など無のです。このような平等すぎる全員医療費1割という制度は絶対にアメリカ人には賛成できません。これがアメリカ人の本音なのです。ですからトランプ大統領はオバマケアを廃止しようとしました。
しかし議会の反対にあい、オバマケアを一部修正して存続することになりました。
(4)日本は見たことも無い巨大な船で車を運んでアメリカで自由に売っている!
トランプ大統領は就任後、このようなことを何度も言っていました。
その感情論は一部のアメリカ人の本音です。日本では確かにアメリカ車の関税はゼロです。しかし日本の安全基準や排ガス規制に合格しないとどんな車でも売ってはいけません。この日本の安全基準や排ガス規制は日本の車に合わせて作っているので、アメリカ車が排除されるのです。これがアメリカ人の本音です。なにせ感情論ですから日本の駐車場の狭さや道路の狭さもアメリカ車の締め出すためだと見るのでしょう。しかしこのような感情論はその後消えてしまいました。
日本の自動車業界は悪い影響を受けませんでした。一部の会社が工場建設予定をメキシコからアメリカへ変えただけです。
(5)米軍基地の費用は100%、日本が払え!70%では足りない!
アメリカ軍が日本まで行って駐留し日本を中国と北朝鮮の攻撃から守ってやっているのだから、当然その費用は全額支払うべきだという感情的本音なのです。トランプ大統領は就任後こんな感情論を言ってました。しかしその後は言わなくなりました。
日本人は駐留米軍の人件費や消耗品の費用を充分払ってきたことを理解したのです。
彼は従来の日米の外交関係に無知だっただけです。
(6)航空母艦打撃群を日本海に出して北朝鮮を威嚇しました。
これは議会の承認を必要としないので大統領の決定で実行されたのです。北朝鮮を威嚇するために3隊の航空母艦打撃群を日本海に展開したのです。そして韓米共同演習や日米共同演習を盛んにしたのです。
経済的圧迫も強化しました。しかし北朝鮮はその影響を受けないで長距離ミサイルの発射実験を相変わらず実行しています。核弾頭の小型化も努力しているようです。
トランプ大統領の砲艦外交は日本海の緊張を高め日本も戦争に巻き込まれる可能性が大きくなったのです。
(7)トランプ大統領はエルサレムをイスラエルの首都と認定しました。
これにはアラブ諸国はもとよりEU諸国も猛烈に反対しています。国連もこの首都認定を無効とする決議をしました。
しかしアメリカはこの決議の拒否権を持っているのでトランプ大統領はアメリカ大使館をエルサレムへ移転させようとしています。
その他、トランプ大統領はいろいろな混乱を国際社会へ与えて来ましたが、長くなりましたの今日はこのへんにします。
しかしどう考えてもトランプ大統領の就任と彼が国際社会へ与えた混乱と激震は今年の重大ニュースに間違いと考えられます。
今日の挿し絵代わりの写真は印象派の先駆者のヨハン・ヨンキント(1819~1891)の油彩画です。今日の記事の内容とは関係ありません。何故か懐かしいヨーロッパの風景が描かています。
mnnoblog さんのブログ;http://mnnoblog.exblog.jp/15483482/ より転載させて頂きました。
ヨハン・バルトルト・ヨンキント(1819年 - 1891年)は、オランダの画家、版画家です。
クロード・モネに影響を及ぼした印象主義の先駆者とみなされています。1862年にはクロード・モネを助け、モネは後にヨンキントを「師匠」と呼んでいたそうです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
1番目の写真は「オンフルールの港を出航する帆船」です。19世紀のヨーロッパはまだ帆船が実用されていたのです。出港する帆船を2艘の手漕ぎのボートが引っ張っています。しかし19世紀後半になると内部に蒸気機関やジーゼルエンジンがついて、港の出入りは簡単になりました。
2番目の写真は「パリのセーヌ川とノートルダム寺院」です。この風景は現在でもあまり変わっていないと思います。
3番目は「パリ、ノートルダム通り」です。古いヨーロッパの懐かしい街の風景ですね。