後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
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大阪G20の各国の社会体制への影響と世界の平和

2019年06月29日 | 日記・エッセイ・コラム
昨日開会した大阪G20の会議は世界中の26ケ国ほどの首脳の参加のもと今日閉幕します。
このG20の会議はもともと世界の経済が協調発展するための会合ですが、主要26ケ国ほどの首脳が一堂に集まり真剣な討議をするので経済問題に関連して各国の社会体制や文化への影響も大きいと考えられます。

今日は大阪G20の各国の社会体制や文化への影響に焦点をあてて考えてみようと思います。
それにはG20の本来の目的の世界の経済の協調発展について理解を深めることから始めなければなりません。
今日の記述を読み易くするために以下に於いては箇条書きにします。

(1)大阪G20会議の参加国は19のメンバー国と7つほどの招待国。
G20サミットの本来のメンバー国とは、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、韓国、南アフリカ共和国、ロシア、サウジアラビア、トルコ、英国、米国の19ヶ国に加え、欧州連合(EU)です。そして各国の首脳が参加して毎年開催される国際会議なのです。
その上、大阪G20では次のような招待国や国際機関が含まれています、(https://g20.org/jp/summit/about/#participants)
オランダ
シンガポール
スペイン
ベトナム
ASEAN議長国(タイ)
AU議長国(エジプト)
チリ(APEC議長国)
セネガル(NEPAD議長国)
国連(UN)

(2)G7首脳会議とG20首脳会議の関係。
G7首脳会議とはアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、EUは、G7として定期的に会議を開催していました。
G20首脳会議とは先進7か国・1地域にロシアと新興国11か国(中国・インド・ブラジル・メキシコ・南アフリカ・オーストラリア・韓国・インドネシア・サウジアラビア・トルコ・アルゼンチン)が加わり、1999年から始まりました。
この会議には、国際通貨基金、世界銀行、国際エネルギー機関、欧州中央銀行など、関係する国際機関も参加しています。(https://ja.wikipedia.org/wiki/G20 )
G20の20か国・地域の国内総生産(GDP)を合計すると、世界のGDPの90%ほどを占める上、貿易総額は世界の80%にもなります。そして加盟国の総人口は世界の3分の2ほどになるのです。ですから世界各国のGDPを概観する必要があります。

(3)世界各国のGDPの概観。
以下の図面は「主要国のGDPをグラフ化してみる(最新)」から転載いたしました。(http://www.garbagenews.net/archives/1335765.html)

1番目の図面は上位25ヵ国の名目GDPです。(IMFによる予想値、兆米ドル、2019年)

2番目の図面は↑世界全体に占める各国名目GDP比です。(IMF予想、「019年)

3番目の図面は 2019年時点の上位10か国の名目GDPの推移です。(IMF予想含む、兆米ドル)
名目GDPの上での最大の国家はアメリカ合衆国、次いで中国が示しています。
この2国だけで世界全体のおおよそ4割。次いで日本、ドイツ、インド、フランスが続きます。
これらの国のみで世界全体の約2/3のGDPを有していることになりります。
今回の大阪G20の各国のGDPを合計すると世界全体の86%になるのです。

さてここで今日の主題である各国の社会体制や文化への影響を考えてみましょう。
(1)社会体制によって国民一人当たりのGDPは大きく違う。

4番目の図面は 国民一人あたり名目GDP(主要国、含むIMF予想、万米ドル)です。
アメリカ、日本、ドイツのグループが非常に大きいのに比べて中国、インド、インドネシアのグループが小さいのが分かります。
中国は共産党独裁、インドは階級制度が強い社会でインドネシアはイスラム教の国です。
ここで明確なことは自由な民主主義の社会体制の国々の国民一人あたり名目GDPが非常に大きいことです。

(2)情報の流通によって共産党独裁の社会体制は将来崩れる可能性がある。
共産党独裁は急には崩れることは無いでしょうが、共産党独裁のもとでもいろいろな分野での自由度が増大することになる可能性があります。
各国のトップが参加した大阪G20の会議はこの個人の自由度の増大を加速する影響があると考えられます。

(3)イスラム国は先進工業国の社会体制を導入する方向に変わる可能性がある。
インドネシアには日本の企業の工場が沢山稼働していて既に先進工業国の社会体制に移行しています。
他のマレーシアのような国々もそのようになります。
大阪G20の会議はこの先進工業国の社会体制への移行を加速する影響があると考えられます。

(4)大阪G20の会議にはキリスト教国、イスラム教国、仏教国、共産主義国など宗教やイデオロギーに関係無く参加しています。この会議によって人々は世界共通の価値感を深く考えるようになります。
このことが世界の真の平和につながる可能性があると私は考えます。

ですから大阪G20は世界の真の平和に貢献すると私は信じています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)