後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「ドイツ中世の町、ローテンブルグの紅葉とドイツの文化」

2021年10月07日 | 日記・エッセイ・コラム
南ドイツのローテンブルグはドイツの中世のまま16世紀の町並が現在でも残っています。
この小さな中世の町に1969年の夏から3ケ月住みこんでドイツ語を習いました。秋と冬にかけてでしたので特に紅葉の風景が印象深かったのです。
毎日のように街の内外を散策し、夜になるとワインを飲む酒場に入り地酒のワインを飲む生活をしました。酔って、迷路のような路地裏を歩いていると自分が中世の人間になってこの町に暮らしているような気分になります。
その上、中世のままの建物群と道路がそのまま保存してあるので当時の人々の暮らしぶりがおのずと分かったのです。そんなローテンブルグの紅葉の写真を示します。
紅葉の写真の出典は、https://4travel.jp/travelogue/11236381 です。


ローテンブルグで考えたドイツ人の性格や文化についてもう少し書きたいと思います。
南ドイツの中世の町の多くは堅固な城壁に囲まれています。城壁の中には商人だけでなく農民も住んでいます。朝になると城門が開き、農民は周囲の畑に出て農作業をします。夕方になると城壁の内側に帰って来ます。城門が固く締められ夜になるのです。ですから昔のドイツ人は排他的になり、よそ者を警戒します。その伝統は現在でも特に南ドイツでは続いています。
中世のドイツでの町では中心に必ず広場があり市役所があります。市役所には市長を兼ねた領主がいて町を統治しています。広場には毎朝、野菜や食料品を売る市場になります。
この世を統治するのが領主で、その一方、人々の宗教の面倒をみる教会が必ずあります。プロテスタントのエバンジュレッシュ教会とカトリック教会が必ずあるのがドイツの町の特徴です。
この中世の町に住みこんでみるとドイツ人の性格や文化文化がしみじみと深くわかるのです。
ワイン酒場でドイツ人は暗い表情で黙ってワインを飲んでいます。独りで飲んでいます。そしてよそ者の私を疑わしそうにチラチラ見ます。南のドイツ人は一般に社交的でないのです。陰気な人もいます。
暗い雰囲気のワイン酒場で一か所だけ騒がしいテーブルがあります。酒場の奥にある大きなテーブルです。常連の中年の男達が大声で議論しています。議論していますが絶対に笑いません。南ドイツではどんな酒場に入っても奥に常連の男達が議論しているテーブルがあったのです。
私はドイツに住む前にアメリカにも住んだ経験があります。比較するとアメリカ人とドイツ人は対照的です。アメリカ人は陽気で社交的です。ドイツ人は暗く非社交的です。
ドイツ文化は良く言えば暗く重厚な文化です。ベートーヴェンの交響曲のように重厚なのです。ゲーテのように深い思索が根底にあります。
南ドイツの小さな中世の町に3ケ月住みこんだ後で大きな都会のシュトッツガルト市にも1年余住みましたが上に書いたドイツ文化の特徴は同じでした。
こんなドイツと日本は三国同盟を結び第二次世界大戦を戦ったのです。不思議です。ヒットラーは南ドイツの出身です。日本のことをよく理解してなかったと私は思います。

今日はドイツ中世の町、ローテンブルグの紅葉の写真を示し、ドイツの文化の特徴を書きました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

「中國の驚異的経済急成長に巻き込まれる日本」

2021年10月07日 | 日記・エッセイ・コラム
中國の驚異的経済急成長でアジア諸国は中国へ経済的に隷属しています。アメリカ依存より中国依存が大きくなってしまいました。
例として韓国の貿易相手国を見てみましょう。
韓国貿易の.2020年の韓国の貿易相手国ランキングを示します。
1位、中国で1421億ドル。貿易総額の25%
2位、アメリカで686億ドル。貿易総額の12%
3位、ベトナム、4位、香港、5位、日本でした。

今日は中國の驚異的経済急成長に巻き込まれる日本の実態を簡単にご説明したいと思います。

1番目の写真は各国のGDPの推移です。
日本の名目GDPは世界第3位になっています。中国の経済急成長が鮮明に分かる図面です。図の出典は、https://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/135.html です。

2番目の写真は国ごとの物価の差を調整 した購買力 です。
GDPが同じでも、物価の高い国より物価の低い国のほうが、実質的な生産額や所得額は大きいといえるからこの図のようになるのです。すなわち中国人はアメリカ人よるも日常生活が豊に感じて過ごしているのです。この図の出典は1番目の写真と同じです。

3番目の写真は日中貿易と日米貿易の推移を比較した図面です。上の図面は兆円で日中貿易と日米貿易の推移です。下の図面は世界の貿易総額に対する日中貿易と日米貿易のパーセンです。
この図の出典は、http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5050.html です。
この図を見ると2004年に対中国の貿易額(輸出入合計)が対米国を上回ってから毎年、両者の差は拡大し、2010年には対世界貿易シェアで中国は23.7%となり、米国の12.7%を大きく越えていることが分ります。

このように今や中国の経済急成長は目覚ましく日本も韓国も経済は圧倒的に中国に依しているのです。

4番目の写真は中国の電子産業の工場の写真です。

5番目の写真は中国の自動車産業の工場の写真です。
中國や韓国のことになるとすぐに感情的になって怒り出すひとが多い昨今です。その気持ちも分かりますが、もう少し冷静になって中国が日本の経済安定にどれほど重要なのかを考えるほうが日本の国益にかなうのです。そして中國の工業技術が急速に進歩していることも静かに受け入れることも非常に重要と思います。
長い間、世界2位だった日本のGDPを中国は2010年に抜き、日本が3位になったのです。これにショックを受けた日本人は多かったと思います。
しかし 長い目で見ると日本が中国に抜かれたということより、極東に世界第2位と第3位の国が隣接して誕生したということの方が日本にとっては重要な事実と思います。さらに韓国も経済成長率がかなり高いので、東アジア経済圏は確実に世界の中で中心的な役割を占めているのです。

習近平が失脚するのを期待している人も多いようですが、そんなことを期待しても何の意味もありません。失脚しても、共産党独裁政権の下で、第2第3の習近平が現れるだけです。それが中國という超大国の統治には現実的だからです。
工業技術の向上は日進月歩です。経済が伸びているかぎり研究開発への投資も増大するのが普通です。そして最近では品質管理にも努力しているようです。
技術分野によってはまだまだ遅れている分野もありますが早晩中国の工業技術は一流になるのは間違いありません。

今日は中國の驚異的経済急成長ぶりを具体的に図面で示し、中国の経済に依存している日本の様子を説明いたしました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)