春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

戻っておくれ、夏椿

2017-06-05 21:23:00 | 晴耕雨読
毎年時期になると、真っ白い可憐な花が咲く夏椿は季節を告げる花として庭の角にささやかに咲き続けていた。
所がある時期から、何処からやって来たのか判らないがその数、増加の一途を辿る「かなぶん」に襲撃され夏椿がの葉っぱが食われ、ほぼ全滅に近い状態であった。
その度合いが、年を負う毎に増加の一途を辿り、格好の餌場、此処にありきとなってしまった。
夏椿様には天敵のにっくき「かなぶん」テロに何とかならないかと思案の挙げ句、ふと目にとまり、登場したのが世紀の味方、「オルトランC]であった。
その唄い言葉
『広範囲の害虫と病気に即効&持続、かんたん便利』の言葉に乗せられ、盲目的に飛びついた。
毎年のことながら、宿命の天敵「かなぶん」は彼らの美味いもの此処に有りに正義の味方はこれだ、これしかないと近隣のDIYに「オルトランC]を買い求める。

缶入りのスプレー方式で、ワンプッシュで一網打尽これは確かに扱いは簡単だ!!
夏椿が最も咲く時期に、「かなぶん」テロは最盛期であった、3M余りの夏椿に梯子で頂上から
噴霧作戦を敢行する。
葉っぱの表裏、徹底した噴霧作戦は敵の殲滅に怨恨も込められていた。
翌日、木の下に累々と「かなぶん」の死体が多数、散乱していた。
夜になると光に吊られ、ぶ~んと言う音をたてやってくる「かなぶん」もぴったりと止まり噴霧作戦は敵の殲滅に繋がり、大成功であった。
これで、テロ活動も収まり、夏椿も穏やかな日々も迎えられ、遠来の敵襲来も根絶され、喜びに
満ちた一時であった。

しかし、事はこれで納まらず大変なことになってしまった。
テロ撲滅作戦が終了し、年を越えて、春を迎え、初夏になり夏椿の異変に気がついた。
夏椿に小さな芽が出たが、肝心の葉っぱが未だに、全然出てこないのである。
幹廻りも、そこそこ大きくなった夏椿が完全に休眠してしまったのである。
敏感で、一面、ひ弱な、夏椿までが、「オルトランC]の強い薬液に虫退治は元より、植物の生態系である、幹までやられてしまったのである。
花は元より葉っぱまで失って、単なる枝だけの丸坊主の無残な姿になってしまった。
ん~んこれは殺傷したかなぶん達の怨恨であろうか・・・。どうせやられなら、巻き添えを食わし、幹もろとも、道ずれにしてしまおうとの遺恨であろうか・・・。

明らかに人為的なミスで、薬害の恐ろしさを目にしてしまった。
後のまつりであるが、微かな望を託し、太い幹に、穴を開け、メネデールと言われる樹幹注入に、再生を試みたが、果たして「一発、入魂」で再び蘇生出来るのあろうか。
迷いの世界に命あるものは生死を繰り返す正に「輪廻天生」にある。
『戻ってきておくれ、僅かな期間であるがその可憐な姿を、再び目の前で、咲き乱れ、庭先に
ささやかな季節を伝えておくれ』

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