春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

ブドウの開花、その神秘な世界

2016-05-12 15:29:00 | 晴耕雨読
小さな棚であるが厳冬期には何も無かった所に、枝に芽が吹き、
葉っぱが育ち、ブドウの房の生成過程にある今が日に日に変
わっていく。
その様子を確かめる今は日参して、棚通いである。
猛烈な樹勢に好き勝手に伸びて行くので、枝の誘引をしないと
枝が重なってしまい、葉っぱが密生してしまう。
ある程度柔軟性があるので、強制的に誘引出来るが、無理切り
曲げると実が付く、成長過程にある大事な枝をポキンと折って
しまう。
一旦折れてしまうと、もう、殆ど蘇生は効かず、たちまち萎び
れる姿になんて事したのだと自責の念にとらわれる。
そんな生き残り、逞しく育つ姿に、賭ける。
5月になって、ブドウの花が咲きだした。
と言っても、咲き乱れ、その姿に魅入られることは無く、全く
地味な存在である。

写真は小さい実のように見えたブドウの花房で、花穂(かすい)
と呼ばれている。

これからであるが、頭頂部からちょっと下がった部分から所々
一杯ヒゲが出ており、これが花である。このヒゲが
ある時期になると、出てきて、徐々に広がっていく。ブドウの
花は花弁を持たず、このヒゲの先端にあるメシベとオシベだけ
である。

近寄って、その成育の様子を見てみる。

写真の通り、ツボミは直径2mm長さ3mmくらいの大きさで、頭部
から側面にかけて節目がありピーマンの小さいような形をし
ているものが、複数の単位で群がっている。


次ぎに、閉じられていたツボミの外皮がツボミの基のほう
から剥がれ、被っていた帽子を外すように、外周部に先端
に頭を付けた5本のおしべと、徳利型のめしべが、生成され、
これが開花である。


同じ、開花の状態を別のアングルから捉えて見る。外皮が
剥がれめしべを核に5本のおしべが外周部を囲むように付い
ている。
その姿は地球上から打ち上げられた人工衛星が分離成功し、
地球上を周回する姿に見える。
一方では獲物を前に宇宙人が反り返り、取り囲んでいるなど、
その姿から色々な妄想が膨らんでくる、世界である。
風で揺れるツボミをデジタルズームで、漸く捉えることが出来た。

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