575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

26歳、私は何をしていたのでしょう   鳥野

2006年11月03日 | Weblog
あなたなる夜雨の葛のあなたかな

難解でした。前書きに”・・・みちはるかなる伊予の我が家をおもえば”とあるのを知り、景が少し浮かんできました。

この句については、虚子がまず「あたかも絵巻風の表現」と絶賛、一躍注目されました。そのあとも、快美な情趣につつまれて夢みるような心地、遊子の悲しみ,リフレィンの美しさ、などな賛辞が続々。

言われてみても当方には今一つのもの。本当の良さを感じるには、道遠し。まだまだ学ばねば、と反省。

 ところが、作者の芝不器男はこの時23歳、若さ故の感性と知って驚きました。老いて今更なにをしたって手遅れ。あーあ。
 彼は、26歳で逝去。200句ばかりを残しています。

   白藤や揺りやみしかばうすみどり  不器男
 
コメント (2)
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