575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

月も見て我はこの世をかしく哉   辞世の句

2006年11月26日 | Weblog
先日、北陸を旅した時、カーナビが教えてくたのが聖興寺。
まあ、行ってみようと、案内に任せて行くと、
松任市の真ん中、旧北国街道(千代尼通り)にありました。
近くには、千代屋といううどん屋さん。千代酒を売る酒屋さん。
「あさがお」という名のスーパーなどがありました。
千代尼とは、加賀の千代女。
朝顔の句で有名な俳人です。

写真は境内にあった千代尼塚。

 月も見て我はこの世をかしく哉

という辞世の句が残されていました。
かしく、ってどういう意味なんでしょうか?

中野徴住職(77)は辞世の句を「人生の終わりを迎え社会に感謝して詠んだ」と解釈する。ぼん悩が消え、月の光のような静かな境地に至った状況を指す『月愛三昧(がつあいざんまい)』という仏教用語があるが、中野住職は「死を前にした千代女は、まさに月愛三昧だったはず」と静かに手を合わせた。(北陸中日新聞より)

古語辞典をひくと、①痩せ衰える ②炊くという意味がありますが。
②でしょうか?

千代女といえば、この句。

 朝顔につるべ取られてもらい水

なお、朝顔につるべ取られてもらい水
であった句、35歳の時に一字直し

 朝顔やつるべ取られてもらい水

としたそうです。
               (遅足)

コメント (4)
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