575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

季語に新顔の登場   鳥野

2006年11月10日 | Weblog
今週のオープンカレッジの実作に

  冬将のあくびに虫の潜めけり

の句が板書されました。

冬将は冬将軍の字数合わせと思い、受講生からクスクス笑いが起こりました。
王将、金将、銀賞に次ぐ冬将かも、という不埒な声も出たりして。

しかし荻原先生は、極めて真面目に、たとえば

  冬将の目覚めて声の潜めけり

とすれば・・・と示されました。

これで一気に「冬将」が際立ち、厳しい季節の到来を告げる冬の使者、として浮かび上がりました。
冬将軍にあたる季語とし「冬帝」が、夏の炎帝に対座していますが、引けを取らない冬将よ。頑張れ.


   山々にこだまを返す冬将軍  望月基子

   電灯の紐引けば来る冬将軍  友永佳津朗

   冬帝の統べたる空の青さかな  三村純也

   冬帝の路地出る気配なき夜更け  高垣かず子

   
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする