575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

11月例会の句がそろいました。

2006年11月14日 | Weblog

題詠 「霜月」

霜月や沖にタンカー伊良湖岬
霜月や眞珠の似合ふ老婦人
霜月に蛇さ迷いて優美かな
とりあえずマフラーをして霜月へ
霜月の祭りの鬼は大喰ひ
霜月や葱の白さに惑わされ
霜月や乾燥肌は虚をつかれ
霜月やパズルがふたつとけぬまま
霜月やシャッター通りに猫走る
風霜月砂糖醤油の匂いする
霜月の虫の宿なる父の鉢
霜月や酒飲むしぐさ父に似て

   

自由題

栗落ちて又三郎のやうな風
そぞろ寒部屋いっぱいにくしゃみする
返り花校舎の隅の暗きかな
小春日にカルボナーラの湯気あくび
愚にかえり抱けといふ母冬帽子 
冬浪に次は没すや蟹漁船
冬の陽の斜交いに差し猫うたた
紅葉を訪ねて飛騨の足湯かな
霜月の京暖かく持て余す
俳句する女三人冬来る
廃寺跡ただ影となり秋の蝶
瞬けば行方知れずや蝶渡る

以上12句です。   遅足

コメント
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