575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

彼も漂白の俳人?     鳥野

2007年08月07日 | Weblog
9道県を窃盗しながら俳句行脚・・・、中日新聞8月1日の囲み記事です。

岐阜県大垣市出身の58歳の男性を、ピッキング防止法違反で逮捕。5年間に北海道や東北、北陸で、103件の自販機荒らしをしていたというものです。

明らかになったきっかけは、彼の句帳。俳句が趣味で、数冊の大学ノートに数千の句を書き留め、各地の風景や一部の犯行も詠んであったそうです。

自販機の被害額5年間で320万円、といえば、ひと月5万円。慎ましい。

 彼はバールを振るとき、どんな想いだったんだろう。罪悪感?達成感?そして句は贖罪。

犯行が裏付けされたのは、敬愛する俳人・尾崎放哉の命日の4月7日に、犯行の柏崎市内で、故人を偲ぶ句を詠んだという供述からだったとか。

世が世なれば、車とバールが身近なものでなければ、彼も漂白の俳人。托鉢に出て、喜捨を両手で受ける暮らしだったでしょうに。

 なにはともあれ、句を読んでみたいものです。



コメント (3)
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