575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

藪枯らし            草女

2007年08月24日 | Weblog
 梅雨に入る頃から、我が家の庭では竹の子とヤブカラシ退治が必須。両方とも芽生えたばかりで抜かないと大変な事になる。
 竹の子は唐竹(別名ダイミョウチク)で、実家の庭を壊したときに不用意に貰って移植してしまったのである。この竹、庭中に竹の子を出し、そのままにしておくと五メートルくらいにもなってしまう。毎年何十本もの竹の子を折り、その甘い香りに食べる事は出来ないものかと自問するのである。
 さてヤブカラシのほうであるが、ヤブカラシがどのようにして庭に入り込んだのかは不明。ヤブカラシはブドウ科ヤブカラシ属の植物。私が職業についていた頃はかなり伸び放題で放っておいた。何しろ藪を枯らしてしまうくらいの生命力である。きっとその頃、根に養分をしっかり溜め込んだにちがいない。一度根から退治しようと掘ってみたら、何と太い牛蒡のような根にたどり着いた。しかもそれは地下に20cmくらいの深さに張り巡らされ掘り起こす事は不可能。ならば根に養分がいかぬ前の芽生えのうちにと思うのだが、いつも先手を取られしてやられている。
 というのは、芽生えの仕方が巧妙なのだ。葉を付けず茎だけがすうっと出てくるものや、よく似たノウゼンカズラや蔦の近くに葉を付けて出て、擬態を思わせる個体もある。目を凝らして見るのだが見残してしまう。
 また、見つけて抜くときもヤブカラシの術に嵌る。抜いたとき簡単に抜けて根が付いて来る事はない。身を挺して根を温存すると言う感じだ。
 それにしてもこんなに抜いても抜いても芽生えさせる力が何処に残っているのだろう。またあの太い根はどのように地下で生きてるのか。毎年繰り返す疑問である。

  歳時記では秋の季語だという。(創元社 俳句の草木 )

   旧館の一部残るや藪枯らし     松尾むかご
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする