575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

今日から秋    遅足

2007年08月08日 | Weblog
立秋。今日8日から秋。

 秋来ぬと目にはさやかに見えねども
         風の音にぞおどろかれぬる

              藤原敏行

風の音に小さな秋を見つけた平安の詩人。
春か秋か?どちらが好きですか?
年を重ねるにつれ、秋のほうが心にしみるように。

 この道や行人(いくひと)なしに秋の暮  芭蕉

      
   

松尾芭蕉という人はいなかった?

伊賀上野から江戸に出た芭蕉。
その時は、松尾桃青(松尾が氏、桃青は実名)。
のち臨済宗の仏頂河南を師として出家、松尾氏を捨てました。
そして芭蕉桃青と名乗りました。
「芭蕉」は仏道に入った後の号です。

簡単にいうと、芭蕉を名乗った後は、禅僧。
出家した時点で氏を捨てたわけですから
松尾桃青という人物はいなくなり、
芭蕉桃青という僧に生まれ変わったことになります。


現在の私達から見ると、出家して氏を捨てるということは
分かりにくいので、松尾芭蕉という言い方が定着したようです。

   (西行の連作歌を読む・高橋庄次より)


コメント (2)
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