歯をあつる林檎パリッと秋の富士 富安風生
この句に出会った時、たった3文字の片仮名の迫力に、目を見張りました。
仮名文字は平安時代の初期、漢文を訓読みにするために使われていた万葉仮名を、簡略化したもの。
漢字全体を草書体にしたのが平仮名。一部分を略体にしたのが片仮名。
漢文に注記をつけて学ぶための、並々ならぬ努力が偲ばれます。
とはいうものの、字面からみて、俳句と片仮名は折り合いが悪いものと、思っていました。
ところがどうして、片仮名でこその秀句もたくさん。
地名や人名のの表記は別として、片仮名入りはそれぞれに印象的です。
赤い羽根させるお洒落のルンペン氏 阿波野青畝
カーフェリー朱鷺の孵りし島指呼に 塩田藪柑子
分校のラッパは秋の海へふく 高村満子
うそ寒きラジオや麺麭を焦がしけり 石田波郷
この句に出会った時、たった3文字の片仮名の迫力に、目を見張りました。
仮名文字は平安時代の初期、漢文を訓読みにするために使われていた万葉仮名を、簡略化したもの。
漢字全体を草書体にしたのが平仮名。一部分を略体にしたのが片仮名。
漢文に注記をつけて学ぶための、並々ならぬ努力が偲ばれます。
とはいうものの、字面からみて、俳句と片仮名は折り合いが悪いものと、思っていました。
ところがどうして、片仮名でこその秀句もたくさん。
地名や人名のの表記は別として、片仮名入りはそれぞれに印象的です。
赤い羽根させるお洒落のルンペン氏 阿波野青畝
カーフェリー朱鷺の孵りし島指呼に 塩田藪柑子
分校のラッパは秋の海へふく 高村満子
うそ寒きラジオや麺麭を焦がしけり 石田波郷