575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

時事俳句のむつかしさ         愚足

2007年08月20日 | Weblog
 今月の俳句雑誌「俳壇」に時事俳句の特集があり、十五人の俳人が時事俳句に挑戦している。環境問題、IT化時代、子どもの事件など幾つかのテーマでの競作である。
 時事俳句はなかなか難しく、俳句には馴染みにくいという主張さえある中であえて今回何人かの現代の俳人がそれに挑戦した事は評価したい。
 ここではその中の、「イラク・テロ・世界各地の戦争」と言うテーマの句を紹介してみたい。                                感想としては、心打つ時事句を詠むのは難しいなあとの読後感だが、皆さんはどう感じられただろう。

  「華氏九一一」沸点焦げしあたりかな       安西 篤
  誰がための宗教戦争慈悲心鳥           井上論天
  目高の目が水をはみだしテロ起こる        大石雄鬼
  虹いつか見るを信じしイラクの子         折原あきの
  炎天やイラク戦争誰がために           加古宗也
  青葦のそよぐ彼方の戦火かな           木内彰志
  テロの血の律動つづくわが地球          岸本マチ子
  戦場といはず聖地といふ西日           土肥あき子
  炎昼のあれは自爆をしさうな目          仲寒蝉
  竜淵に認識票と潜みけり             村上馬論
  究極の一汁一菜テロ月夜             山崎十生
  八月のひたくれないのテロルかな         渡辺誠一郎

孫がビデオを見て
   空爆を花火と言いし幼き目           愚足
コメント (2)
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