575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

青大将昇天    鳥野

2008年06月03日 | Weblog
蛇です、青大将です、たぷり一尋余。
死んでいました。名城公園外苑の堀川端の草叢の中、体躯を長々と伸ばし、頭を傾げ、安らかそうな表情をして。

当方、無類のヘビ怖がり、出会えば逃げ出すのに精一杯、しみじみと眺めたのはこれが初めてという情けなさです。

よく見ればなるほど、畏敬の姿。古代人は神の使徒と崇め、永遠の生命、豊穣、再生、多産を祈ったというのも、納得。

現代でも、医療、医学、医薬の象徴とされ「杖に巻きついた蛇」はWHO(世界保健機関)のシンボル、救急車の車体のマークにも使われているそうです。

人の生活に密着し、民話、伝説、お伽噺などにしばしば登場する蛇は、俳人にも好まれる素材とか。秀句も多いと聞きました。

   蛇を見し身のときめきのしづまらぬ  多佳子

   蛇逃げて我を見し目の草に残る   虚子

   水銀のながるるごとし川の蛇     大木あまり
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする