575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

サンショウの実         草女

2009年11月13日 | Weblog
 海上の森のメインストリートから15mほど離れた茂みの中にサンショウの雌木があるのに気づいたのは何年も前のことである。木と木の間に赤い実があるのを見つけ双眼鏡を覗いて確かめた。去年も今年もこの時季になっても赤い実がみえない。そこで、仲間の2人がブッシュに分け入ってみた。彼等は一生懸命に働き、ポケットにサンショウのを入れて帰ってきた。藤の蔓が絡みついてサンショウを覆い、1本は助けたが、素手ではこれ以上できないという。ご褒美といってもいいサンショウの実をもらった。
 本によれば、若い実を佃煮にするとある。赤く熟し、光沢のある黒色の種子が弾けているものの香りはとてもいい。そこで、チリメンジャコに入れて佃煮にしてみた。種子は硬くガリガリし舌が痺れる。ジャコの量に比較してサンショウが多かったと反省。古事記歌謡の「みつみつし 久米の子等が垣本に植えし はじかみ口ひびく 吾は忘れじ撃ちてし止まむ」が頭に浮かぶ。このはじかみが サンショウかショウガは知らないが口ひびくの表現がぴったりの辛さである。
 ミカン科サンショウ属の落葉低木。別名をハジカミという。若い葉は薬味や和え
物、田楽に、若い実は実山椒として佃煮に、熟した実は粉山椒として蒲焼に欠かせない。また果皮は七味唐辛子の香料の一つであり、太い幹からすりこぎを作る。役に立つこと。
 それから1週間後、私たちはサンショウの近くを通りかかった。仲間の一人が植木鋏、鋸、軍手を用意していて、本格的に助けに入った。おかげで、またまたサンショウの実ををもらった。今度はプランターに播いて木の芽を作ろうとおもっている。うまく芽生えるといいな。

 
コメント
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