575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

11月句会の最終結果です。   遅足

2009年11月19日 | Weblog
出席が7人とちょっとサミシイ句会でした。
しかし、相変わらず、楽しいオシャベリの句会でした。


兼題「大根」

①大根の青首を抜く戦後処理(朱露)結宇・亜子・静荷・愚足・立雄
②大根がエコバックからのぞいてる(麗子)鳥野・朱露・遅足
③はふはふとまず大根をほおばって(晴代)能登・結宇・狗子・立雄
④大根とちくわの煮物今が好き(亜子)朱露・郁子・静荷・遅足
⑤長湯して鰤大根の味滲みる(立雄)鳥野・童子・能登・朱露・静荷・遅足
⑥さらさらと月日こぼれて大根炊く(静荷)能登・麗子
⑦大根の愁いを白く下ろしけり(遅足)鳥野・結宇・麗子・亜子・狗子・愚足・立雄
⑧おでん鍋底のダイコン争奪戦(郁子)麗子
⑨古伊万里に湯気も盛らるる煮大根(能登)童子・郁子・亜子・静荷・晴代・狗子・愚足
⑩大根剥いて指の細さの透けるかな(結宇)童子・郁子
⑪大根の土ついたまま朝の市(狗子)晴代


自由題

①漆絵の鞍を伝へて蒙古王(結宇)朱露・亜子・遅足
②時雨るるを波音と聞きひとり酒(能登)鳥野・愚足
③元気かと聞くだけのTEL母の秋(郁子)鳥野・能登・朱露・静荷・晴代・狗子・遅足・立雄
④山茶花や父母眠る坂の上(晴代)能登・麗子・郁子・亜子・狗子・立雄
⑤パンを焼く出窓に冬の日差しかな(麗子)童子・朱露・結宇・郁子・亜子・晴代
⑥雪女気を使いつつ現れず(朱露)麗子・狗子
⑦三つなら満開という帰り花(狗子)結宇・静荷・晴代・遅足・愚足
⑧露霜や便り待たるる朱鷺の婚(遅足)童子・静荷・立雄
⑨古都暮れて鹿鳴くころや帰らむか(静荷)童子
⑩小康を得しとの便り秋惜しむ(亜子)鳥野・結宇・郁子・愚足
⑪礼状に姉よりの柿描き添へり(立雄)能登・麗子

   

次回は12月16日(水)午後6時。安田屋。
投句は1句。兼題は「年惜しむ」です。

普段は出席が難しい方も、一年に一度の年末句会。
ぜひ、お顔を見せて下さいと、みなさんの声です。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大根句会   麗

2009年11月19日 | Weblog
昨夜は、皆が大好きな大根の句が食卓に勢揃い。

朝市で売られている土のついた新鮮な大根から
エコバックに入れられて運ばれる大根。
時間をかけて煮られた大根には味がしみ、
おでん鍋では子供たちの大根争奪戦が繰り広げられる。
亜子さんが「今日の大根の句はどの句もみんな好き」とおっしゃって下さり
「今が好き」という幸せな人生を歩まれている様子がうかがえました。

遅足さんの「大根の愁いを白く下ろしけり」では
このブログでもよく登場された最愛の
お母様が10月に亡くなったことを知り女性陣の目には涙があふれました。
遅足さんがお母様に最後にかけた言葉は
「産んでくれてありがとう」。その声はきっとお母様に届いたはず。
息子からのその言葉を聞いて安心して旅立たれたことと思います。
心からのご冥福をお祈りします。
遅足さん、これからもお母様をしのぶ句を作って下さいね。

トップ賞は能登さんの「古伊万里に湯気も盛らるる煮大根」。
上等な大皿に品よく盛られた大根の煮物が皆の心をとらえました。

自由題では郁子さんの
「元気かと聞くだけのTEL母の秋」がトップ賞。
一人暮らしのお母様の娘家族を思うちょっぴり切ない秋。
大根句会はなぜか母を語る句会となりました。

句会の最後に遅足さんからみかんの差し入れがあり、ほどよい甘さと上品な酸味を
頂きました。お母様が植えられたみかんだそうです。合掌。

    母植えしみかんを友と食す夜   麗
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする