575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ひさかたの光のなかの風邪薬   遅足

2010年02月08日 | Weblog

船団・早瀬淳一ドクターの診断です。

「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」
の本歌取り、パロディー。
由緒ある枕詞での始まり方で最後に何でもない
日常的なものを持ってきたところがいい。
風邪をひいて家で寝ていると、家族は誰もいない。
物音もしない。
少し楽になったからといって、
日頃閑があればあれほどやろうと思っていたことも、
なぜかできない。
その頼りない感じが、少しユーモラスに表現できた。

   ありがとうございます。

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坪内稔典氏の父と母を詠んだ句

2010年02月08日 | Weblog
★北川光春さんのHPにこんな句が紹介されていました。 「ぐ」
      http://www5e.biglobe.ne.jp/~haijiten/index.htm#俳句の雑学小事典


先ず母の句から

   せりなずなごぎょうはこべら母縮む

次に父の句

   ほとけのざすずなすずしろ父ちびる


    
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春炬燵生姜のど飴鰍沢    朱露

2010年02月08日 | Weblog

       三遊亭圓生「鰍沢」の録音を聴く。
       五十回は聴いているのでまあ暗記。
       二十年前人様の前でやって赤っ恥。
       今生の思い出に一席・・・ヤメだ。

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雁瘡癒ゆ (がんがいゆ) 愚足

2010年02月08日 | Weblog
 古季語に「雁瘡「雁瘡癒ゆ」というのが有ることを宇多喜代子さんの「古季語と遊ぶ」という本を読んで知りました。
 最近の私には身につまされる季語です。
 年老いて油っけが無くなったのか、体に痒みを覚えることがしばしばで、皮膚科で薬などを処方してもらっています。
 昔の人もそうだったのでしょう、雁が来るころから肌がかさかさしてきて掻くうちに瘡蓋が出来るほどにひどくなる。これが秋の古季語「雁瘡」とのこと。
 そして、雁が帰る春になって、癒えて行くころを「雁瘡癒ゆ」と人々は言ったそうです。

   雁瘡の癒えたる空のありにけり    岩城久治
   雁瘡の癒えをる熊野王子かな     山本洋子
   みづうみの濁り雁瘡癒ゆる頃     茨木和生
   雁瘡のいよいよ癒ゆる夜風かな    宇多喜代子
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