575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

言葉のサーカス   遅足

2010年02月22日 | Weblog
狗子さんから摂津幸彦の句集をお借りして読んでいます。
難解句ばかりが並んでいます。
そのなかから、ごく稀に分かりやすい句があります。
その一句。

  一月の弦楽一弦亡命す

一月の音楽会、弦楽四重奏でしょうか?
年の初めの音楽会、ヴァイオリンでしょうか、
楽器の弦一本の音程が狂っているようです。
「亡命」という言葉が少し曲芸っぽい。
音楽にも政治的な意味がある。
政治と関わらざるを得ないようですね。

  もう人間の今三名の葱刈りぬ

転生の句か?
もう今は人間になった3人の葱。
この句では、葱がキーワードのようです。
葱坊主のことでしょうか?
その葱を、「刈りぬ」です。
曲芸につぐ曲芸ですね。
葱坊主よ、人間になどならずに葱に戻れ、
ということでしょうか?

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真鶴の磯に風立つ海苔の缶    朱露

2010年02月22日 | Weblog

      国民学校四年で疎開した父母の在所。
      所がグラマンの機銃掃射で逃げ廻る。
      戦争が終わったら海兵隊が上陸する。
      こんな漁師町占領してどうするんだ。


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スズカカンアオイ 草女

2010年02月22日 | Weblog
 地面にへばりつくように花を、それもチョコレート色で、柿の蔕みたいな花を咲かせ始めたスズカカンアオイ。ウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑の多年草である。
 この草の仲間は多く、葵の御紋になったフタバアオイや花を縦に切って見ないと区別がつかないカンアオイ、イワタカンアオイなどある。海上の森に生えているものはスズカカンアオイということになっている。花がないこの時期落ち葉をのけて花を探すのは森歩きの楽しみになっている。スズカカンアオイをみかけると必ず思い出されることがあり、何年もたっているのに怒りが治まらない。
 カンアオイ類はギフチョウの食草で、海上の森でギフチョウに出会うことができるのは、スズカカンアオイが森に生息しているからだ。ギフチョウは近年数を減らし
「まぼろしの蝶」と言われている。生息地域が限られているうえに成虫であるチョウである期間が短い。「春の女神」といわれように3~4月蝶になって出現したあと、2か月のの間に卵と幼虫になり、6月ごろから蛹になり次の3月まで過ごす。その卵はスズカカンアオイの葉の裏に小さなちいさな真珠のように産み付けられる。

 地面を這うようにして、その卵を見つけ、スズカカンアオイの葉ごと採集し家に持ち帰り灰皿いっぱいにいるギフチョウの幼虫の写真を見せられた仲間がいる。みせた女性は私も知る人で、東山植物園のグリーンボランティアをやっている。以来植物園のグリーンボランティアへは不信のみを感じている。多数いるわけで、全ての人が悪いわけではないと思いつつ、彼女を採用しているシステムが信頼できないのだ。
 海上の森の三角点はギフチョウの出会いの場らしく、よく見かけることができる。バードウオッチング仲間の話では、ここで捕虫網でギフチョウを捕まえ1頭500円で売るアルバイトをしている人にあったことがあるそうだ。このような人々をどうにかすることができないものか。
 
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