575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

人形に生まれた瞳冬灯   遅足

2010年02月10日 | Weblog
船団の星野早苗ドクターの診断です。

精巧に作られたビスクドールでしょうか。
填め込まれたガラスの眼は、
部屋の灯りが点くと生き生きと耀きます。
それを作者は、人形に瞳が生まれた、と感じました。
人形が命を得た瞬間のようにも思われたのでしょう。

  ありがとうございます。


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余寒     遅足

2010年02月10日 | Weblog
来週の句会の兼題は、余寒、そして春寒。

余寒は、立春を過ぎて、また冬がぶり返してきたような寒さ。
歳時記で、時候とされる季語です。
とかく抽象的な句になりやすいので、具体的なものや、ことを
詠み込んで読者にその情景が浮かぶように詠むのがポイント。

どんな時に余寒を感じたのか?

 舌先に触れて余寒の林檎かな   日野草城

なにを見て余寒を感じたのか?

 余寒とはずらりと蛇口並ぶこと  櫂未知子

こころのなかの余寒を詠む

 亡き人の遺す余寒と思ひけり   橋本栄治

   (俳句発想法100の季語・ひらのこぼ)

    

母を亡くしたので最後の句は、身に沁みます。

 ダンボール箱の余寒の蔵書かな   遅



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白鷺の夫婦ふわりと春の川    朱露

2010年02月10日 | Weblog


      我ら夫婦が川沿いを歩いていたら、
      突然白鷺がニ羽岩場へ舞い降りた。
      その軽やかさ気高さ人間は敵わぬ。
      我らを嫌って舞い上がる慎ましさ。

コメント (1)
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