575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

綿毛持つ少年の頬若葉風     えみ

2013年05月17日 | Weblog
爽やかさ溢れて。うぶげと読みたいのですが、と鳥野さん。

綿毛はあくまでタンポポの綿毛を手に持った少年です。
少年なのであえて産毛の表現はなくても良いかなと。
気持ちの良い5月滋賀県大津の小学三年の男の子です、と作者。

確かに、この句の「綿毛持つ」は、二通りの読み方がありますね。

俳句など詩歌のなかで使われるコトバは多義性を持っています。
その多義性をどう読むのか?

郁子さんは、こう読みました。
たんぽぽの綿毛を持つ少年。その頬には金色の産毛が光っています。
まだ少年の仲間入りをしたばかりの初々しさ。
たんぽぽの綿毛からは、風に乗って自由に飛んでいく少年の未来を感じます、と。

この見事な読みに脱帽です。
少年の未来を祝福するような若葉風です。
                         遅足
コメント (1)
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