575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鰹切る女の胸に琉歌あり   遅足

2016年05月14日 | Weblog
沖縄旅行の続報です。先月の末、北部にある本部町に訪れました。
この町は、カツオの水揚げ港として有名。
目的は「政良さしみ店」の「カツオの味噌和え」
お昼ご飯に、とレンタカーで、お店のある本部町の市場に。

写真は市場の外観です。
おばあさんたちが自分のつくった野菜を売っている他は、
洋品店などが、細々と営業を続けているといった感じ。
ようやく探し当てた「政良さしみ店」
ガラス戸越しに覘いても、誰もいません。
お隣に声をかけると呼んできてあげるとのこと。

やがて女の人がやって、注文を受けるとお米を炊きはじめました。
待つこと小半時、テーブルにカツオの味噌和えと魚汁とご飯が並びました。
美味しいカツオでした。多くて食べきれませんでした。

店内には、短歌らしきものと、その作者の似顔絵を描いた張り紙が一杯。
その中に「政良作」としてこんな歌が。

 さしみ屋をやめて事務員になれと かわいいカマドさんはないて言った

作者の政良とは、店主の渡久地政良(とぐち・せいりょう)さん。
「カマドさん」は奥さんの名だそうです。
どうも奥さんは、さしみ店を続けることに泣いて反対されたようです。
(あとで知ることになりますが、この歌は琉歌という沖縄独自の歌でした)

              

この市場は、先日のNHKの番組「鶴瓶の家族に乾杯」でも紹介されていました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする