575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

12月の投句が集まりました。 遅足

2019年12月18日 | Weblog
一日一日と冬が深まり、あたりが寂しく「ふゆざれ」に。
どの句があなたのこころに届きますでしょう?
また、共感をよぶのは?

題詠「冬ざれ」
①冬ざれの 富士見えるかと 鷺に問う
②冬ざるる登山バスに来(き)ねだる猿
③冬ざれや面会時間の終わる頃
④冬ざれやビーカーの青濃い赤へ
⑤冬ざれの 溢るる涙 誰ぞ知る
⑥冬ざれよ 辺り一面 水墨画
⑦冬ざれや点滅信号ひとりぼち
⑧首塚の主は光秀冬ざるる
⑨冬ざれの欅の根かたに野良のゐる
⑩電飾の剥がされし樹々冬ざるる
⑪冬ざれの街下校時の声高し
⑫冬ざれや暖とり不動ハシビロコウ
⑬冬ざれや林立ビルの墓石めく
⑭冬ざれや子等一群(ムラ)に帰り路
⑮冬ざれやいきり立つ波散るしぶき
⑯冬ざるるまん丸の鳩寄り添いて
⑰単線の一両電車冬ざれる

自由題
①マント着て凍土持つ手の尚ありや
②音立てて木の葉散りこし父の里
③街中なれど空地いつしか芒原
④冬ざれの街行く今日は何曜日
⑤いつまでもおしゃべり止まぬ木の葉かな
⑥はしゃぎ猫脇駆けぬける大掃除
⑦冬空を ゆるり回すや 観覧車
⑧待った無しの 九州場所の 年の瀬
⑨蝶の医師水を掘り出し銃撃死
⑩亡き人へメールよ届け冬銀河
⑪クリスマス市サンタに抱かれ泣き出す子
⑫日記買う 少女の指や 何ぞ書く
⑬黒マスク不気味に動く眼かな
⑭支那そばの湯気上がりゆく冬の空
⑮純白の斜光のふるえ冬薔薇
⑯石蕗の花昼より夜道ひきよせる
⑰冬の暮飛行機雲や真東に

コメント
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