575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ままごとに金魚をきざむさみしくて   静荷

2020年09月01日 | Weblog

昨日に引き続き、静荷さんの句を紹介します。
2015年5月にブログでも紹介した句です。

  ままごとの飯もおさいも土筆かな  星野立子

ままごと、といえば、この句を思いだします。
しかし、静荷さんの句の子どもは、金魚を切り刻んでしまいました。

さみしくて、と下五にあります。
子供がさみしかったからなのか、あるいは、子供は無頓着で、
作者のさみしさに主眼のある句なのか?

実際にあったことを詠みました、と作者。
名古屋大学の学生の殺人事件を想いだしました。
大人になると、すっかり忘れていますが、
子供の頃、小さな生き物を沢山殺してきました。
そうして命というものを理解していくのでしょうか?
人間には残酷な一面があるようです。
ままごとで殺すのではありませんが、こんな句も。

  金魚死なせ死なせては子の健やかに  林 翔

                      (遅足)
コメント
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