575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「カフカの机」

2021年01月30日 | Weblog


浅井慎平<あさいしんぺい>1937年 愛知県瀬戸市の生まれ。4歳の時、名古屋の大須に転居。南山中学を経て旭丘高校より早稲田の政治経済学部に入学します。1966年のビートルズの写真集「ビートルズ東京100時間のロマンス」でメジャーデビューを果たします。

「色のなき 写真の中の レモンかな」<風太>

新しい感性の写真家としてPARCOやVANなど、新聞や雑誌広告など商業写真家として知られるようになります。さらに、ジャマイカの波の音だけで構成されたアルバムがヒット。脚本、監督、撮影をおこなった映画「キッドナップブルース」を制作するなど幅広い分野で、浅井慎平という独自の世界を展開した感があります。

「二月尽く 香水の名は エゴイスト」<風太>

慎平の第一句集「夜の雲」は彼らしく写真との融合を目指した写真俳句集。巻頭の挨拶に「映像詩人のオフ・ブロードウェイ。銀河劇場へようこそ」とあり、句集というより写真集につけた一行詩といった印象があります。

「象という 宇宙 冬の動物園」<風太>

本格的な句集といわれる「夜の雲」は、映画や音楽など慎平らしい題材でまとめられていますが、写真とは趣の異なる感性で詠まれ、巧みな使い分けをしている気がします。ちなみに俳号は風太。

「夏嵐 カフカの机 傷いくつ」<風太>

浅井慎平。84歳。TVのコメンテータとして知られますが、現在は、大阪芸術大学の教授や講演に活動の場を移しています。


*今回よりパソコン用の文字組みをスマホ用に変更しました。読みにくい方はご連絡ください。

写真と文<殿>
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