575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

大寒や賽銭それて音高し  郁子

2021年01月26日 | Weblog
作者の郁子さん。初詣も落ち着いた頃、大寒の頃に神社へ行ってお賽銭を投げたら思わぬところへ飛んで行ったそうです。寒さの中での音の気づきを詠まれました。

選句された方のコメントをご紹介します。
竹葉さん: 賽銭の落ちる硬貨のカチンカランらしき音が大寒の空気の冷たさを感じさせてくれます。
殿様:賽銭を投げ入れる一瞬を音で切り取る。秀悦な一句。
能登さん:⑤の匂い(遅足さんの剃刀やの句)に対しこちらは賽銭の「音」に着目。すばらしい。
晴代さん:賽銭の音が高いとはこじんまりした町や村の氏神様でしょうね。
亜子さん:ユーモアのある一句。⑪の柱時計の句に比べて、硬貨の高い音が寒さを際立たせる。

偶然ですが、私は柱時計の重い音を詠み、郁子さんは軽やかな高い音を詠まれました。「重き音」は大寒に着き過ぎの感じがして、お賽銭の音の方が軽やかで春に向かって行く気がしました。同じ大寒でも感じ方が違って面白かったです。明日は郁子さんが私の重き音について書いて下さる予定です。
寒さが緩みほっとしていますが、今週末はまた寒さがぶり返すとか。皆様ご自愛くださいね。麗子



コメント (2)
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