575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

玉手箱舞い降りて冬銀河かな 麗子 

2021年01月06日 | Weblog

昨年12月句会・自由題で一番票を集めた麗子さんの句です。
私もいただきました。

「銀河のようにふると言うか、映画を見るような感じですね」 結宇
「玉手箱と冬銀河が、なにやらロマンチックで」智恵
「冬の星座は美しい。キラキラした様子がわかる」 泉

空気の澄んだ冬の夜空はひときわ美しいですね。
ましてこの時は銀河を熱い思いで眺めた方もいらしたと思います。

「はやぶさ2のことを詠んだ佳句だと思います」 能登
「はやぶさ2の帰還でつい冬銀河を仰ぎたくなる上手く詠んだ句とおもいました」竹葉

はやぶさ2が探索した小惑星の名が「りゅうぐう」なので、持ち帰ったサンプルの箱を
「玉手箱」とは上手いこと言ったものですね。物語では、中は空っぽ白煙となるのですが、
この玉手箱には、小惑星で採取された砂や礫で1センチ近いものも含まれていることが
その後わかりました。生命の起源を探る研究に大いに貢献するのだそうです。
サンプルを計算通りオーストラリアの砂漠に落として回収するなど、
世界からも称賛されましたが、同じ日本人として誇らしく感じました。


 年始から、コロナ禍のニュースがかけめぐり、緊急事態宣言をめぐって先の見えない不安な日々が続いています。
生命の起源の研究より今ある生命を考えてくれという向きもいらっしゃるかもしれませんが、
科学技術の可能性や宇宙の神秘を考えると閉塞感にとらわれた今の停滞した気持ちを、しばし忘れさせてくれるように思います。
ときに夜空を見上げ、52億キロにも及ぶ旅路を終えて次なる任務に向けて地球から遠ざかっていくはやぶさ2に思いをはせるのも悪くないですね。
孤独だけれど、地道にやることをやる象徴です。ともにガンバロー。
 明るい未来を信じて、今年も前向きにいきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。郁子

コメント (1)
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