6月4日(水)
宮古島に限らず、琉球石灰岩が隆起した低島には川がない。
降った雨はみな、スカスカの石灰岩層を通じて地下へ浸透してしまう。
地下へ流れ下った雨水は、やがて海に面した崖から湧水と成って流れ出る。
これは宮古島の南端に有る「ムイガー」と呼ばれる湧水、昔はこの様な所から飲料水(真水)を得ていた。
今でもポンプ小屋や配管が残っている。ここへ降りる路はは、アブナッカシイので気を付けてね。
無駄に流れ出る地下水を、止水壁を設けて石灰岩層の中に貯留し、必要に応じてくみ上げ農業用水として
利用してやろうじゃないか、との発想で作ったのが「地下ダム」これはそのモニタリング施設です。
発想は良かったのですが、ここへ来て大きな問題が発生。地下水を繰り返し循環使用したため、地下水中に
農薬や化学肥料・家畜由来の窒素分が濃集蓄積してしまったのです。
霞ヶ関の役人が考える事はこの程度、諫早湾のギロチン締め切りと根は同じ、さてこの先どうするの?
宮古島と来間島を結ぶ1,690mの来間大橋、この橋の位置付けは「農道橋」なんですって、すなわち耕耘機
やトラクターが走るための農道です。
現在宮古島と伊良部島との間で架橋工事が進んでいます。橋が出来れば、下地空港が軍事空港に成る
との「ウワサ」が現地では飛び交っています。
亜熱帯の花、最後はテイキンザクラ、サクラと言ってもトウダイグサ科。
この花の鮮紅色にはハッとさせる美しさが有ります。
今回の旅は当初、北海道の苫小牧から与那国島まで全て船旅を計画したのですが、費用を計算したら
飛行機の方が安かったのです。そこで船旅は、鹿児島から宮古島までと変更したのですが、これも原油高
の影響を受け、那覇から宮古島間で予定していた有村産業の飛龍が運航中止となり果たせませんでした。
南西諸島の社会基盤は確実に本土化されていますが、青い海と空と亜熱帯の花々が織りなす美しい
景観は変わらず残ってほしいものです。
さらに、自然と一体となって生きる島々の文化も大切に残してほしい、やはり宮古・八重山諸島には
日本文化の源流が有ります。