人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

星置の滝 凍てつく

2019年12月31日 | 日記


年末になっても札幌市内には雪がほとんど有りません、おまけに今朝は雪ではなく雨が降っています。
裏山の滝は例年通り凍り始めていますが、積雪はほとんど有りません、岩肌が見えています。
今年は気象災害の多い年でしたが、やはり地球温暖化のせいでしょうか、来年はどうなることやら。
では皆様良いお年を、来年もよろしくお願いいたします。

旅する島々

2019年12月27日 | 自然観察


そろそろ日も暮れかかってきたので、飛行石探し4000万年の時空の旅も終わりにします。
酒を飲みながら、空っぽの頭を絞ってブログ書いていれば疲れますな。



結局母島でも飛行石は見つからなかったが、かわりにロース石が有った。
ロース石とは、大部分が有孔虫の殻から構成される石灰質砂岩、耐火性に優れ
加工しやすいため(亀なんかも作れちゃう)建材として利用された。



母島沖港近く、月ヶ岡神社の地下には小規模ながら鍾乳洞がある。
ここの石灰岩は、含まれる有孔虫化石から4020万年~3850万年前の
リーフ(礁湖・ラグーン)の堆積物と考えられる。
現在の小笠原諸島には、裾礁も堡礁も環礁もない、もっと暖かかった時代の堆積物だろう。



父島の南西端にある南島、これ全てサンゴ礁堆積物の石灰岩。
これも有孔虫化石から、3400万年~2700万年前の堆積物と考えられている。



このとうり造礁サンゴの化石も含まれていましたよ。
小笠原諸島を乗せたフイリピン海プレートは、年間約5cmの速度で北上していた。
現在は太平洋プレートに押され、北西方向への移動だが、この辺のメカニズムは不明。
4000万年では2000kmの北上、現在北緯27度に有る小笠原諸島は北緯9度付近に有ったことになる。
熱帯に生息していた貨幣石や有孔虫の化石、厚いサンゴ礁堆積物の存在を説明できる。



フイリピン海プレート火山フロントの海洋島が北上していることは、日本本土でも見ることが出来る。
丹沢山地の地層が弧を描いて分布している。
もともと海洋島であった伊豆半島が北上し、本州にめり込んだため押されてこの様になった。



飛行石が有れば東京までの1000kmなんぞは一っ飛びで帰れるのだが、
しかたがないのでまた24時間船に揺られて帰ります。

不都合な真実

2019年12月25日 | 自然観察
昨日午後1時ごろ桜島が噴火したというので、噴火の状況を見てみたいが
ひまわり8号の画像では無理だろうと思い下記サイトを開いてみた。
"https://earth.nullschool.net"
>ここをクリック




24日19時現在でも、噴火に伴う二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が西へ流れる様子が見て取れる。
さらに伊豆~小笠原火山フロントからの二酸化硫黄の噴出も点々とある。
なによりもかによりも中国大陸の大気汚染の現状にはギョエ~!。
緑の丸印の北京付近の二酸化硫黄濃度は337μg/㎥、同時刻東京では8.5μg/㎥であった。
中国大陸に活火山は無いから、これほとんどは化石燃料(石炭)の燃焼によるもの。




小笠原諸島とは

2019年12月24日 | 自然観察


こんな空を見ていると頭の中が空になり、なけなしの意識が時空の彼方へ飛んで行ってしまいます。
それって、明るいうちから飲んでいた酒の酔いが回ってきただけの話じゃないの。



天空の城ラピュタは巨大な飛行石の反重力作用で700年間空に浮かんでいたが、
小笠原諸島は何年間海に浮かんでいたのでしょうか。
これは聟島列島のケーター島で、島の最高地点は標高88.4mで右の針之岩は136mあります。
父島も母島も侵食が進み、いずれはこの様な姿になってしまいます。



小笠原諸島と周辺海域の位置関係、緯度の1度は距離約111kmに相当します。
「母島の地質フイールドガイド」平成22年度版 金沢大学地球学教室から拝借しました。



父島の最高地点は中央山の標高319mです。



母島の最高地点は乳房山の標高462.6m、南程島の標高が高くなる。
地形地質学の一般論から言えば、南程新しく北へ行くほど古い地形となります。
空の頭にアルコールが入り、意識が朦朧としてきたので寝る。

母島 貨幣石とカノープス

2019年12月21日 | 自然観察


さて、空っぽの頭を充電し気を取り直して母島沖港へやってきました。
左側三角形の山が小笠原諸島最高峰の乳房山(462.6m)です。



目的地はここ、沖港からほど近い御幸之浜の露頭です。



ここの露頭には、飛行石ではなく貨幣石の化石が沢山有ります。
貨幣石は新生代古第三紀始新世(3540万年~5650万年前)の示準化石です。
また低中緯度地域の浅海に住んでいたことを推定させる示相化石でもあります。



次は南崎へ向かう途中に有るスリバチ展望台のラテライトです。
これだけのラテライト層が北緯27度の環境で生成されるだろうか、もっと高温多湿な時代が有ったかも。



せっかく北緯27度まで来たのだから、水平線上のカノープスを撮ってみた。
これでまた寿命が延びてしまった、良いのか悪いのか。

今日の裏山散歩

2019年12月19日 | 野歩き山歩き


裏山のミズナラの木のある散歩道、12月中旬を過ぎてもまだ積雪が有りません。この程度は積雪とは言わない。
なんとしたことでしょう、やはり地球温暖化のせいでしょうか、なんか変です。



何もない山の中に色鮮やかなツルウメモドキ。



雪の中に咲く菊の花、ノコンギクの花だったのでしょう。
飛行石と小笠原シリーズはまだ続きますが、今のところ頭の中はカラッポ。

飛行石は無かったので母島へ

2019年12月17日 | 自然観察


海底火山の特徴を示す枕状溶岩の断面、父島小港海岸の有名な露頭です。
天空の城ラピュタの映画の中で、飛行石は暗闇の中で光を発する場面が有ったので・・・。



夜中に行って何か光るものはないか枕状溶岩の露頭の写真を撮ってみた。
光るものは夜空の星以外何も無かった。
5月12日午後9時20分、月齢7.6の半月の光による月光写真です。



枕状溶岩の中の白い鉱物、文献によればこれは沸石という鉱物、飛行石ではなかった。



安山岩溶岩の割れ目に生じたメノウ、特有の形をしているので見ればすぐ分かる。



この淡緑色のシート状の鉱物はなんでしょう、何らかの粘土鉱物らしいが?



父島での飛行石探しはあきらめて、小笠原諸島は何時頃何処で噴火したのか調べに母島へ向かいます。
ボニンブルーの海に白い雲、南の島はいいですなぁ~。