人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

南大東島その他あれこれ

2007年06月25日 | 島旅:南大東島

 南大東島で忘れてならないのがこのバリバリ岩。島の北端北港の近くに有ります。島が曲げ応力または引 っ張り応力を受け、パカッと割れた大きな直線状の開口亀裂です。これは入り口付近の写真ですが、長さは 150m~200m位有ったでしょうか。亀裂の先端は地中に潜り、鍾乳洞状に成っています。他にも何カ所か有る ようですが、一般に開放されているのはここだけです。フイリピン海プレートに乗った南北大東島は、年間7cm の速度で北西へ移動しているため、250万年後には琉球海溝の中へ消えゆく運命にあるとか。

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 シュガートレインです。昔は島を一周した鉄路が有り、サトウキビを積んで製糖工場まで運んでいました。貨 物専用とは言え、沖縄県下ゆういつの鉄道でした。

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 その当時の石造りの機関庫です。

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 では最後にもう一度島の全景を見てから南大東島を後にします。さえぎる物の無い風景の中、とにかく空が 広い。次回は沖縄本島知念岬の沖にある神の島、久高島から。

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南大東島の野の花

2007年06月24日 | 島旅:南大東島

 南大東島の固有種というわけではありませんが、たまたま見掛けたので写真に撮りました。琉球列島なら ば何処にでも咲いています。沖縄本島とその周辺および宮古・八重山諸島で目にする花は、その大部分が外来 種です。

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クダモノトケイソウ(別名:パッションフルーツ)ブラジル原産

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ゲットウ(方言名:サンニン)鹿児島県以南から東南アジアに分布する

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コガネノウゼン(別名:キバナイペー)ブラジル・コロンビア原産

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トウワタ(方言名:セーヤン)熱帯アメリカ原産

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オヒルギ:南大東島では内陸の淡水池のほとりに生育している、国指定天然記念物

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不明:道端に咲いていた、私の図鑑には載っていなかった


南大東島の池と月

2007年06月23日 | 島旅:南大東島

 南大東島にはこの様な淡水の池が大小100以上有ります。ドリーネ(陥没地形)に水が溜まったものでしょ う。淡水ではありますが、潮の干満に同期して水面が上下するそうです。無数の鍾乳洞によって、島の地下が スカスカに成っている証拠です。

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 これらの池の一つに掛かる月見橋と月の道です。月は世界中何処で見ても月は月なんですが、フィリピン海 プレートに浮かぶ小さな珊瑚礁の島から見ていると思えば、何か不思議な感じがします。「今自分の居るところ が世界の中心」と言う有名な言葉が有ります。これは認識の主体の存在(各自各々)を意味する場合と、日常 生活の基盤が何処に有るかを指す場合の二通りの解釈が出来ると思います。旅人にとっては、非日常の空間 に認識の主体が有る訳ですから、同じ月でも何か違った感慨を持って見る事になるのでしょう。

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 「ヤシの木陰に十字星」てな写真を撮りたかったのですが、オリオン座で我慢して下さい。

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南大東島の港

2007年06月22日 | 島旅:南大東島

 南大東島の海岸風景はだいたいこんなもんで、砂浜は無い。水深2000mの火山島の頂上に出来た環礁で あるから、当然と言えば当然である。裾礁や堡礁の様に水深の浅いイノー(礁池)の部分が無いので、外洋の 波は直接海岸に打ち寄せる。

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 西港の岸壁であるが、水深が深いため防波堤を築くことが出来ない。船を着岸させると岸壁に打ち付けられ るため、岸壁から少し離れて停泊し、物資は元より乗員乗客までもクレーンでつり上げ上陸する。

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 北港に打ち寄せる波、特に海が荒れているわけでは無いがこのとおりである。よほどの凪でないかぎり、使 用不可能。台風が近づけば、数十mの波しぶきが上がるそうです。この時は打ち付ける波によって、島全体が 揺れ地震計の針が振れるとのこと。画面右端に写っているのが8km先の北大東島です。

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南大東島の石灰岩

2007年06月21日 | 島旅:南大東島

 南北両大東島は100%石灰岩から出来ており、その厚さは413mまでは確認済みですが1000m以上は有る だろうと推定されています。石灰岩は何種類かに分類されますが、大部分は下部層の古大東石灰岩です。こ れは南大東島北部の古大東石灰岩の露頭です。

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 間近で見るとサンゴの化石を残していますが、大部分は白色の結晶質石灰岩です。ガサガサした感じの琉 球石灰岩とは明らかに異なり、より古い時代の堆積物であることが解ります。

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 この古大東石灰岩の露頭には、レインボーストーンと呼ばれる縞状の石灰岩が所々に含まれています。空 隙や割れ目に炭酸カルシュウムが沈積したものです。島北部の切土のり面によく見られますが、島外持ち出し禁 止とのこと。ビジターセンターである島まるごと館に、キレイに磨き上げたレインボーストーンが飾ってありまし

た。

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 実は2~3日前に長万部町に有る二股ラジュウム温泉へ行ってきましたが、すっかり様変わりしてしまい昔 の面影はありませんでした。ここの石灰華の断面は、レインボーストーンと瓜二つです。もっとも成因こそ違え、 同じ炭酸カルシュムですからね。

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南大東島の鍾乳洞

2007年06月20日 | 島旅:南大東島

 南大東島には大小120もの鍾乳洞が有ると言われている。これはその中で一般に公開されている星野洞 (星野さんの畑の中に有るのでそう呼ばれている)です。沖縄本島や石垣島で見た鍾乳洞と比べれば、ここが最 も美しい鍾乳洞であった。鍾乳石の色が白く、形も多様性に富んでおり、洞内全てが鍾乳石・鍾乳管・石筍など で埋め尽くされている。琉球石灰岩よりも時代の古いことが伺える。

 ここの鍾乳洞はめったに観光客が来ないとみえて、受付で入館料800円を支払うとカセットテープを渡され、 入り口まで案内され洞内の電気を点灯してくれる。洞内の所々には番号札が張ってあり、番号順に説明のテ ープを聴きながら一巡するシステムになっている。テープ通りに回るとかなり急がされるが最後に「お帰りはもう 一度ごゆっくりとご覧下さい」だって。洞内の気温は23°であるが湿度100%のため汗ダクになる。

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 道路の切土のり面にはこんな「小乳洞」も有る。

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南大東島とは

2007年06月18日 | 島旅:南大東島

 南大東島とは、那覇の東方360kmにある楕円形の珊瑚礁の島、周囲20.8km・面積30.7k㎡。約4,800万年 前にパプアニューギニア付近で誕生した火山島が、フイリピン海プレートに乗ってドンブラコ・ドンブラコと日本列 島に向かって移動してきた。その間に火山島の沈降に伴い周囲には、裾礁⇒堡礁⇒環礁へと珊瑚礁が発達 し、環礁が再度隆起したのが南大東島である。これは隆起した環礁の内側の崖、小高い丘がグルリと島を取 り巻いている。

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 1900年(明治33年)八丈島からの開拓民が上陸するまでは無人島であった。このため街並みに古い琉球の 面影は見られない。島の集落「在所」の飲屋街と古い建物。

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 島の南端の日の丸展望台から北方を見た島の全景、ただただサトウキビのプランテーションが広がるのみ。

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