手稲山から見た、石狩湾から札幌市中心部です。人間という生物が、草木を食いつぶし増殖した跡が見て とれます。このコンクリート色した地面の中に、185万の小さな生物が住んでいる。電気・ガス・水道・下水・通信 と言った細い糸を、蜘蛛の巣の様に吐きながら。地球という宿主が「何やらムズ痒いのぉ~」と言いながらブル ッと身震いしたら、この小さな生物のコロニーは全滅です。この小さな生物は、「社会」と言う名の群体を作って 大きな一個体として棲息しています。群体から剥がれ落ちたり、インフラという血管や神経が切れたら生存が 極めて困難になる脆弱な生命体です。
高いところからボケーとして全体を眺めていると、色々な妄想が湧いてくる。花の季節もそろそろ終わりなの で、今日の自然観察写真はクロイチゴの実です。実の色が、赤→紫→黒と変化するのでクロイチゴ。黒い実は 落ちてしまったか、動物に食べられてしまって付いていませんでした。
暑い暑いと言っていたのに、風に秋の気配を感ずる今日この頃です。でも七月下旬から約一ヶ月間ほどは、 夏本番の暑い日が続きました。私の子供の頃の記憶では、夏日とは七月下旬から十日間ぐらいだったと思い ます。暑さ寒さもお盆まで、八月中旬ともなれば途端に涼しい秋風が吹いてきたものです。やはり確実に地球 温暖化は進んでいるのでしょうか?
中秋の名月にはチト早いが、昨夜の札幌地方は良く晴れて皆既月食を見る事が出来ました。札幌市街地上 空に昇る皆既中の赤い月です。左下には皆既中の月と食を起こした星が微かに写っていました。双眼鏡で覗 いていたら、月の縁に近づいた星の光が瞬時に消える瞬間を目撃しました。多くの天文ファンがこの瞬間に望 遠鏡を向けていたことでしょう。
昨日は、毒々しい程のあかね色の夕焼けであった。夕焼けの翌日は晴れと言うが、今日は朝から雲一つ無 い快晴である。こんな日は、とても家でジットしている気にはならず、また何処へ出かけたくなるのだが、山道 歩きの暑さを想像すれば気後れがしてしまう。やはり今日は指をくわえ、家でジットしている事にしょう。
今の読書はジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」の下巻に差し掛かったところである。当然と思われて いた事を、もう一段掘り下げてその根元から解き明かす論考には目からウロコである。さらに欧米人やキリスト教 徒(一神教徒)特有の優越感や偏見を排し、淡々とした論旨であることも共感を持って読むことができる。(著者 はアメリカ人である)
日経サイエンスの10月号にこんなデータが載っていた。
①全米理科教師の30%が、進化論を教えないよう圧力を感ずる。
②米国人の69%が、学校での祈祷が許されるべきと考えている。
③25%の人が、UFOの一部は他天体からの宇宙船と考えている。
④48%の人が、神が過去一万年以内に人間を創造したと考えている。
⑤39%の人が、進化論の裏付けが不十分と考えている。
何やら背筋が寒くなる様な話であるが、一方で上記のような著書がベストセラーになる懐の深さも併せ持つ のもアメリカである。夕焼けを見て、自然の摂理の奥深さと言うもう一方の「神の存在」を感じてほしいものだ。