般若心経絵本小学館このアイテムの詳細を見る |
僧侶であり、絵本や紙芝居の作家である著者諸橋精光氏の絵。
【一口紹介】
般若心経は、短いお経の中に深い教えをたたえています。ところが、その教義はなかなかに難しいのです。この本は、画家でありお寺の副住職でもある著者が、般若心経の本質を分かり易く絵解きしたものです。
【読んだ理由】
「般若心経」の「絵本」という書名に惹かれて。
【印象に残った一行】
『人間が死を恐れるのは自分がなくなったら全てが終わり、無になると考えているからなんだ。でも、それは波の形だけを見ているようなものなんだね。生きてる間だけがすべてなんて考えているうちは死の恐怖からのがれることはけっしてできないだろう。もし自分というものが表面の波のひとつにすぎないのはでなく、その大きな海そのものなんだということが本当にわかったなら、わたしたちは自分の死を目の前にしてもあわてたり恐れたりすることはなく、安らかでいることができるはずなんだよね。』
【コメント】
「般若心経」は、仏教の教えをコンパクトにわずか262文字に纏められたお経。
正式の名前は「摩訶般若波羅蜜多心経」。「摩訶」は「摩訶不思議」の「摩訶」と同じで「大いに」という意味。「般若」とは智慧(ものごとを正しく判断する力)。「波羅蜜多」は「(煩悩の大河を越えて)彼岸に渡る」。「心経」は中心的(重要)なお経。まとめると「彼岸へ渡るための偉大な智慧の一番大切なお経」ということ。[摩訶般若波羅蜜多=マカハンニャハラミタ」は梵語(サンスクリット)をそのまま音写し漢字をあてたもの。
しかし、本当に「般若心経」を理解することは難しい。絵本になっても同じ。ただ読後何故か爽快感が得られた。